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 「ATOM Cam」は2019年設立のスタートアップ、アトムテック(横浜市・青山純代表取締役)が開発・販売するネット接続の監視カメラ(以下、ネットワークカメラ)。2020年1月にクラウドファンディング(CF)サイト「READYFOR」で開発支援の募集を始め、約1カ月で目標の1000万円の支援を達成。2020年5月から一般販売を始め、現在までに約4万台を出荷しているヒット商品である。5センチ角のコンパクトでシンプルなデザインで白いボディーはどこに置いても悪目立ちしない。

アトムテックの「ATOM Cam」
アトムテックの「ATOM Cam」
1台2500円(税込み)と安価ながら洗練されたデザインと十分な機能、使い勝手のよいアプリを備える。サイズは5センチ角(5×5×5.6cm)。2020年11月末までで約4万台を出荷した(出所:アトムテック)
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 最大の特徴は1台2500円(税込み)というその安さ。フルHD、200万画素のセンサーを備え、視野角110度のカメラで1080pのHD画像を昼間なら20フレーム/秒、夜でも15フレーム/秒で撮影し続ける。8倍デジタルズームやナイトビジョンを備え、電源のUSBケーブルをつなぐだけで動作する。使い勝手が洗練された専用のスマホアプリでいつでもどこでもカメラの画像を確認できる。クラウドのサーバーは国内に置き、「プライバシー面で安心」というのも売りの1つだ。しかもこうした機能を購入後、追加料金なしに無料で利用できる。

 製品出荷後も機能は進化し続けている。AI(人工知能)画像認識技術を使ったAI人体検知、AI犬猫検知機能を追加したほか、2020年6月には店舗など向けにATOM Camの映像から来店者の人数をリアルタイムでカウントする「AI人数カウントサービス」をβ提供。12月には月額500円で正式サービス化した。10月にはATOM Camに接続してドアの開閉や特定の場所の明るさや人や動物の動きを検知できるようにする1セット4000円の追加キット「ATOM Sensor」のCFを開始して成功。21年1月には支援者に向け製品出荷を始める。

ATOM Camに接続して使う「ATOM Sensor」
ATOM Camに接続して使う「ATOM Sensor」
背面に無線ドングルを接続、920MHz帯無線を介して開閉センサーや赤外線モーションセンサー(動きや明るさを検知)と接続できる。ドングルとセンサー2種類付きの1セット4000円で販売予定(出所:アトムテック)
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 同社代表取締役の青山純さんが「同価格帯はもちろん、1万円台、2万円台のライバルにも機能や性能で負けない」と自負するいいことずくめのネットワークカメラはどうやって生まれたのだろうか。話を聞いてみた。