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 リコーは、ドローン向けステレオカメラを開発した。屋内や橋下などのGPSの受信が困難な環境下での自律飛行に向けたものである(図1)。

図1 ステレオカメラで自己位置推定と3D地図を生成
図1 ステレオカメラで自己位置推定と3D地図を生成
リコーは、ドローン向けステレオカメラを開発した。180度の広角レンズ付きカメラモジュール2つで周囲を撮影。その撮影データを基にステレオカメラ内で画像処理を行って自己位置推定と3次元(3D)地図の生成を実行する。これにより、ドローンの飛行経路に突然現れた障害物を検知し、自動で回避できるようにする。このステレオカメラを搭載したドローンを、東京大学やブルーイノベーションと共同で開発し、2017年3月の「ジャパン・ドローン2017」で飛行デモを行った。デモは、およそ10m角の範囲内で実施した。スタート地点からドローンが飛び立ち、指定点をなぞりながら自律飛行し、再びスタート地点に戻るというもの。途中、人が運んできた荷物が飛行経路上に突然現れてもそれを回避して、問題なくスタート地点に戻る様子を見せた。スタート地点からおよそ40mの長さの経路を飛び、再びスタート地点に戻った際に、出発時と帰着時の位置のずれは20cm未満に収まったという。(画像:左上を除いてリコー)
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 特徴は、撮影したデータを基に画像処理を行い、自己位置推定と3次元(3D)地図の生成をカメラ内で実行できること。自己位置推定に関しては、30フレーム/秒というカメラのフレーム速度とほぼ同じで、リアルタイムに算出できるという。なお、3D地図の生成速度は「自己位置推定ほど高速ではない」(同社)とし、詳細を明かしていない。

 リコーは、開発品を搭載したドローンを、東京大学やブルーイノベーションと共同で開発した。ドローン向けステレオカメラは、リコーの産業用ステレオカメラ製品の技術を基に開発したもの。

 ただし、これまでは、ステレオカメラを使っても自己位置推定だけに対応していたため、ドローンは指定のポイントをたどりながら飛行できるものの、例えば飛行経路に突然現れた障害物を検知できなかった。今回は、3D地図を飛行中に更新し続けることで障害物も認識させて、回避できるようにした。