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変革できる会社、できない会社の違い

 R&D変革ができる会社とそうではない会社の違いを簡単に表にまとめておきます。最も大きな相違は、前述したように、トップが変革をするかしないかです。トップが変革するかしないかで、現場の行動は変わります。つまり、現場がやったふりをすることになるか、変革をやりきれるかの違いが出るのです。

(作成:筆者)
(作成:筆者)
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 現場ではやったふりをすることなど誰も望んでいないでしょう。やるからには効果を出したいと思っているはずです。しかし、それを阻むものがあります。それがトップの関与なのです。

 トップが関与しない、関与しても関心が薄いとすれば、現場ではトップの関与に合わせて、やったふりをせざるを得ない。そのために効果がでない。変革ができない会社では、こうしたことが起こっています。

 もしかすると、読者の皆さんの会社でも同じようなことが起こっているかもしれません。関心が薄いトップと、やったふりをせざるを得ない現場が任期ごとに入れ替わって長年効果が出ないというもの。本当によくある話です。

 こうした問題の背景には、日本の経営トップには変革をやりきるだけの圧力がかかっていないというガバナンスの問題もあります。ただ、ガバナンス改革を期待していてもR&D変革にはほど遠いのです。

 トップには高い関心を持ってもらいたいのですが、コンサルタントとしてはそう願うことしかできません。個人的には、圧力がかからないと本気でやらないようなら、経営者をやめた方がよいと思います。はっきり言って、後進の迷惑です。“老害”以外の何ものでもありません。

 以上を踏まえて、読者の皆さんに提案があります。

 もし、あなたがやる気のないトップの下についた場合には、やったふりをして過ごしてください。やる気のないトップの下でやる気を出すと、疎んじられて終わってしまいます。“討ち死に”するのはやめて、やる気のあるトップの着任まで待ちましょう。

 そして、もしあなたがトップの場合、どうぞやる気を出してください。R&Dの変革にコミットしてください。変革の具体的な方法論はいくらでもありますから、やりきることは可能だからです。

 さて、R&D変革、次はあなたの番かもしれません。やったふりをしますか。それとも変革をやりきりますか?