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 日経 xTECH土木面で、過去に公開したニュースをランキング形式でご紹介します。2018年8月26日~9月1日に読まれた記事の1~10位までを、本日8月26日~9月1日にかけて無料で読めるようにしました。

1位:盲点だった生コンミキサー、想定外の巻き込まれ

 戸田建設が施工していた「天竜川水系穴沢砂防堰堤管理用道路トンネル工事」で、予想だにしない死亡事故が発生したのは2017年3月のこと。事故現場は、トンネル工事で危険性が高いとされる切り羽(トンネルの掘削面)付近ではなく、トンネル坑外に設置したバッチャープラントだ。

2位:空積み擁壁崩れて3人死傷、行政の目が届かず

事故の翌日に撮影。事故後はブルーシートをかぶせただけだったが17年10月の台風でさらに崩壊。一部の石は普天間川に落下した(写真:カストロ・ホワン・ホセ琉球大学教授)
事故の翌日に撮影。事故後はブルーシートをかぶせただけだったが17年10月の台風でさらに崩壊。一部の石は普天間川に落下した(写真:カストロ・ホワン・ホセ琉球大学教授)

 民間事業者が開発する沖縄県の駐車場造成工事で、2017年8月に起こった石積み擁壁の崩壊事故。3人が死傷し、また事故現場の異様な光景も相まって全国紙が報道して注目された。

3位:堆積した流木に土砂が押し寄せ谷底へ、高知道の橋桁流失

橋桁が流失した高知自動車道の立川橋(写真:西日本高速道路会社)
橋桁が流失した高知自動車道の立川橋(写真:西日本高速道路会社)

 7月の西日本豪雨で大きな被害を受けた高知自動車道。斜面崩壊の影響で橋桁が流失した立川(たぢかわ)橋の被災メカニズムが明らかになってきた。今後の焦点は復旧方法。残った橋脚や橋台を再利用するのが効率的だが、土砂に埋もれた橋脚の調査は終わっていない。西日本高速道路会社は、完全復旧までに1年以上を要するとみる。

4位:採掘現場に遺跡、建設会社「調査費高すぎ」と一部負担拒否

南から見た犬塚遺跡の遠景。写真左が遺跡発見のきっかけになったJR常磐線移設の工事現場、右が日建の土砂採取現場(写真:山元町)
南から見た犬塚遺跡の遠景。写真左が遺跡発見のきっかけになったJR常磐線移設の工事現場、右が日建の土砂採取現場(写真:山元町)

 宮城県山元町の犬塚遺跡で土砂を採取する建設会社が、事前の発掘調査で町から計1億円近い費用を求められたことに対し、一部の支払いを「高すぎる」として拒否している。文化財保護法は遺跡が壊れる工事などを進める民間事業者に調査費用の負担を義務付けているが、発掘調査には費用の算定基準のない業務が含まれる。

5位:ダム放流の被害予測を市に伝えず、避難指示の判断遅れか

7月7日の愛媛県大洲市の浸水地域
7月7日の愛媛県大洲市の浸水地域
7月7日の豪雨で、大洲市の約887haが浸水した。過去の最大の浸水範囲と比べて約1.6倍の面積だった(資料:国土交通省)

 西日本豪雨で愛媛県の肱川上流にある鹿野川ダムが7月7日に緊急放流を開始する前、国土交通省のダム管理所が放流後の浸水面積などを予測していたのに、市に伝えていなかったことが分かった。

6位:「無降雨時崩壊」の危険斜面を抽出へ、国交省

長さ210m、最大幅110mにわたって崩壊した耶馬渓町の斜面。中央のV字崩壊した箇所から湧水が見られる。滑り面の深さは20m程度と推定する専門家も(写真:国土交通省)
長さ210m、最大幅110mにわたって崩壊した耶馬渓町の斜面。中央のV字崩壊した箇所から湧水が見られる。滑り面の深さは20m程度と推定する専門家も(写真:国土交通省)

 国土交通省国土技術政策総合研究所と九州地方整備局は共同で、降雨がない中で斜面が突然崩壊する「無降雨時崩壊」の発生メカニズムや危険な斜面を抽出する研究に乗り出す。両者が事務局となって「無降雨時等の崩壊研究会」を立ち上げ、8月21日に第1回の会合を開いた。

7位:出来形測定中の悲劇、技術者が崖から転落死

天草灘にそびえる崖地で事故が起こった。被災者は赤丸の位置から、約16m下の海岸線付近まで墜落した。右は事故現場付近の断面図。国道389号下田南バイパス拡幅工事の施工延長は51.7m、軽量盛り土の量は1184m<sup>3</sup>(写真:熊本県)
天草灘にそびえる崖地で事故が起こった。被災者は赤丸の位置から、約16m下の海岸線付近まで墜落した。右は事故現場付近の断面図。国道389号下田南バイパス拡幅工事の施工延長は51.7m、軽量盛り土の量は1184m3(写真:熊本県)

 「想定外だった」。安全管理の盲点を突く死亡事故が毎年、繰り返し発生している。事故を想定外で済ませず、現場に潜む未知のリスクを事前に洗い出しておく必要がある。2017年に実際に起こった死亡事故から教訓を学ぶ。

8位:コンクリートの仕上げはロボットにお任せ!作業速度は7倍に

NEWコテキングは長さ1.43m、幅1.25m、高さ0.81m。走行速度は最速で1分当たり15mだ(写真:鹿島)
NEWコテキングは長さ1.43m、幅1.25m、高さ0.81m。走行速度は最速で1分当たり15mだ(写真:鹿島)

 鹿島は、床版やスラブの現場打ちコンクリートの表面を自動で仕上げるロボット「NEWコテキング」を開発した。人力に比べて最大7倍の速度で作業できる。西日本高速道路会社が発注した橋梁工事の仮設ヤードの整備に適用して、効果を実証した。

9位:ガードレールの柱脚を不織布で防食、曲げ荷重は2倍強に

ネアック工法で防食したガードレールの柱脚。接着剤で不織布を貼り付けている(写真:小泉製麻)
ネアック工法で防食したガードレールの柱脚。接着剤で不織布を貼り付けている(写真:小泉製麻)

 小泉製麻(神戸市)は、標識や照明などの柱脚を高強力な不織布で防食する「NEac(ネアック)工法」を開発した。現場での材料の加工が不要で、炭素繊維巻き立て工法などと比べてコストや工期を抑えられる。

10位:「重要物流道路」は国際標準の大型車対応、構造令改正へ

道路構造令の基準見直しで想定した国際海上コンテナ車(資料:国土交通省)
道路構造令の基準見直しで想定した国際海上コンテナ車(資料:国土交通省)

 国土交通省は、今年3月の道路法改正で新設した「重要物流道路」制度を始めるに当たり、国際標準の大型トレーラーに対応できる高さを求めるなど道路構造令や道路法施行令を改正する。8月22日に改正案を公表し、9月20日まで意見を公募している。制度を開始する9月下旬に合わせて改正する予定だ。