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 日経 xTECH土木面で、過去に公開したニュースをランキング形式でご紹介します。2018年12月9日~12月15日に読まれた記事の1~10位までを、本日12月9日~12月15日にかけて無料で読めるようにしました。

1位:万博で変わる大阪交通網、鉄道計画が目白押し

夢洲への鉄道延伸計画。実線は既存の路線で、破線は構想中のルート。道路橋の拡幅計画もある。大阪市の資料を基に日経コンストラクションが作成
夢洲への鉄道延伸計画。実線は既存の路線で、破線は構想中のルート。道路橋の拡幅計画もある。大阪市の資料を基に日経コンストラクションが作成

 2025年の国際博覧会(万博)開催が決まった大阪で、会場の夢洲(ゆめしま、此花区)へのアクセスを確保するため、休止していた大阪メトロ(旧市営地下鉄)中央線の延伸計画が動き始めた。大阪市は11月30日に議会に提出した補正予算案で、調査費用として1億3600万円を計上。24年の開業を目指す。

2位:戸田建設の地場大手買収の舞台裏、水面下で進む業界再編

東京都中央区にある戸田建設の本社(写真:日経コンストラクション)
東京都中央区にある戸田建設の本社(写真:日経コンストラクション)

 戸田建設は12月14日付で、福島県の地場大手建設会社、佐藤工業(福島市)の株式を取得し、子会社化する。東日本大震災や福島第1原子力発電所事故を受け、再生可能エネルギーの活用を推進している福島県内で、地元に太いパイプを持つ佐藤工業の地脈や人脈を生かし、強みとする風力発電事業などを推進する考えだ。

3位:トンネル補修でモルタル流出か、下流の河川白濁

白濁した津門川(写真:JR西日本)
白濁した津門川(写真:JR西日本)

 兵庫県西宮市で12月5日、津門川が白濁して多数の魚が死んだのは、JR西日本が山陽新幹線のトンネルで進めていた補修工事からの排水の影響による可能性が高いことが分かった。JR西日本が12月6日に発表した。

4位:塗装作業員から高濃度の鉛検出、首都高の補強工事

問題が発覚した首都高7号小松川線の補強工事の現場。画像を一部加工(写真:日経コンストラクション)
問題が発覚した首都高7号小松川線の補強工事の現場。画像を一部加工(写真:日経コンストラクション)

 首都高速道路の補強工事に携わる複数の塗装作業員の血液から、激しい腹痛などを伴う「鉛中毒」を発症する恐れのある高濃度の鉛が検出されたことが分かった。作業員は別の工事で被害に遭った可能性も指摘されているが、鉛の血中濃度は首都高の現場で働くようになってからもおおむね横ばいで推移している。首都高の工事では5年ほど前、塗装作業員が鉛中毒を発症している。

5位:表層崩壊の予知も夢ではない、地下水の流れまで詳細に予測

関東の浸水ハザード評価結果
関東の浸水ハザード評価結果
地圏環境テクノロジーが公開している浸水の危険度のデータ。赤、黄、緑、青、白の順で豪雨時に浸水する危険性が高い。水の流れの解析結果から、地表水の流動量が多く、地形の勾配が小さい地点は浸水する可能性が潜在的に高いとしている(資料:地圏環境テクノロジー)

 死者・行方不明者が200人を超えた2018年7月の西日本豪雨では、各地で観測史上最大の降雨量を記録した。広範囲にわたり被害が拡大したために、対応が追い付かなかった地域も多い。今後も大規模な豪雨の増加が予測され、自治体などの防災関係者は限られた予算でどこから対策に着手すればいいのかと頭を抱える。河川整備などのハード対策を長期的に実施しながら、ハザードマップの作成や避難体制の構築といったソフト対策を早期に講じる必要がある。

6位:インフラ維持に30年で195兆円、予防保全で3割減

国土交通省所管施設の維持管理・更新費
国土交通省所管施設の維持管理・更新費
18年度も実績値ではなく推計値(資料:国土交通省)

 国土交通省は、道路や河川などのインフラに対する今後30年間の維持管理・更新費が累計で最大194兆6000億円に上るとの推計をまとめた。劣化が軽微なうちに補修して寿命を延ばす「予防保全」を進めることを前提とした。損傷してから対処する「事後保全」と比べて費用を32%削減できるとしている。

7位:技術者配置基準に形骸化の恐れ

監理技術者の兼務容認、「補佐」配置など条件に
監理技術者の兼務容認、「補佐」配置など条件に

 設計や測量などの業務委託契約における管理技術者や主任技術者の制度の在り方に、発注機関の職員として疑問を感じている。工事の監理技術者や主任技術者よりも複数案件の兼務に対する規制が緩いため、形骸化して各業務の品質確保に役立っていないのではないかと懸念している。

8位:阪急淡路駅に上下2層の巨大高架橋

京都線梅田方(3工区)に出現したトラス桁。営業線の線路の真上に高架橋を構築する直上工法をとる(写真:大野 雅人)
京都線梅田方(3工区)に出現したトラス桁。営業線の線路の真上に高架橋を構築する直上工法をとる(写真:大野 雅人)

 新大阪駅から東へ2km、阪急電鉄の京都線と千里線が平面交差する淡路駅。阪急線の要衝であるこの駅を含めた一帯に、巨大な高架橋が出現し始めた。地平を走る阪急線の線路を高架化する「阪急電鉄京都線・千里線(淡路駅付近)連続立体交差事業」だ。この事業は、大阪市東淀川区東淡路にある淡路駅とその前後の線路7.1kmを高架化するもの。

9位:国道357号東京港トンネル、東行きが貫通

2016年9月時点の東行きトンネル掘削現場。この時点でシールド機は大井側の発進たて坑から約200m付近、渡海部目前の地点にあった。渡海部は最大土かぶりが7mと小さく、土質も軟弱なため、躯体の浮き上がり防止策でユニット化したプレキャストコンクリート床版を重量付加材として用いた(写真:日経コンストラクション)
2016年9月時点の東行きトンネル掘削現場。この時点でシールド機は大井側の発進たて坑から約200m付近、渡海部目前の地点にあった。渡海部は最大土かぶりが7mと小さく、土質も軟弱なため、躯体の浮き上がり防止策でユニット化したプレキャストコンクリート床版を重量付加材として用いた(写真:日経コンストラクション)

 国道357号東京港トンネルの東行きトンネル(山側)が1月17日に貫通。工事を管轄する国土交通省関東地方整備局川崎国道事務所は2月10日、シールド機が顔を出した到達たて坑内を報道陣に公開した。国道357号は東京湾岸道路の一部を構成する一般国道だ。同道の東京港トンネルは、臨海部で海を隔てた台場側と大井側を結び、首都高湾岸線の東京港トンネルを挟んで海側と山側に位置する。

10位:支間120mの巨大桁を免震化

新たに設置する免震支承の大きさは1辺が2mで、重さは約30t。滝のように降り注ぐ大雨の中で工事は進んだ(写真:日経コンストラクション)
新たに設置する免震支承の大きさは1辺が2mで、重さは約30t。滝のように降り注ぐ大雨の中で工事は進んだ(写真:日経コンストラクション)

 瀬戸大橋に連なる鉄道橋を、南海トラフ地震に備えて免震化する。支間120mのプレストレスト・コンクリート(PC)箱桁をジャッキアップして免震支承に交換。列車の運行を妨げないように、巨大な躯体とは対照的に緻密な施工計画を立てて臨んだ。