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 米マイクロソフト(Microsoft)は2020年1月中旬、同社のWebブラウザー「Internet Explorer(IE)」に危険な脆弱性が見つかったことを明らかにした。細工が施されたWebサイトにアクセスするだけでウイルス(マルウエア)に感染する恐れなどがある。実際、脆弱性を悪用する攻撃が国内外で確認されている。

 しかも原稿執筆時点では修正プログラム(パッチ)は未公開。米国土安全保障省などは、パッチが公開されるまでは別のWebブラウザーを使うよう注意を呼びかけた。

 これだけ悪条件がそろったIEの脆弱性が公表されたら、一昔前なら大騒ぎだ。実際、似たような脆弱性が公表された6年前にはテレビなども取り上げて騒動になった。だが今回は悲しいほど騒がれない。なぜか。そう、利用者が少ないからだ。

 調査会社の米スタットカウンター(StatCounter)によると、日本国内では7.41%と善戦しているが、ワールドワイドではわずか1.68%。全盛期を知る人間からすると寂しい限りである。

ワールドワイドにおけるWebブラウザーのシェア(2020年1月)
ワールドワイドにおけるWebブラウザーのシェア(2020年1月)
(出所:スタットカウンター)
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 スタットカウンターの最も古いデータである2009年1月のデータでは、IEのシェアは64.97%。そこから右肩下がりでシェアを減らしていったのだ。

ワールドワイドにおけるWebブラウザーのシェアの推移(2009年1月~2020年1月)
ワールドワイドにおけるWebブラウザーのシェアの推移(2009年1月~2020年1月)
(出所:スタットカウンター)
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Webブラウザーは狙われる

 IEはWebブラウザー市場の覇者となって以来、サイバー攻撃者に狙われ続けた。Webブラウザーは攻撃しやすいからだ。Webブラウザーに脆弱性があると、細工を施したWebサイトに利用者を誘導するだけでウイルスに感染させることなどが可能になる。

 古いところでは、2001年9月に出現したNimdaウイルスが衝撃的だった。NimdaはIEの脆弱性を突いて、世界中で感染を広げた。