シャープのマスク抽選販売の申し込みが2020年4月27日に終了した。抽選日は4月28日。当選者には4月29日までに順次メールが送られるという。だが、当選通知メールを受け取っても浮かれずに落ち着いて確認してほしい。詐欺師がこの機会を見逃すはずはない。偽の当選メールや偽のマスク購入サイトは必ず出現する。
フィッシング詐欺に気をつけろ
新型コロナウイルス対策として有効とされるマスク。だが入手が困難な状況にあることはご承知の通りである。
そのような中、シャープが一般向けにマスクを販売することを発表した。この取り組みを歓迎する人は多いだろう。筆者もその1人だ。
アクセス集中による販売サイトのダウンなどあったものの、同社は抽選方式にして対応。「抽選方式でも申し込みサイトにアクセスできない」という人も多数いたようだが、とにかく第1回の申込日は終了した。
首尾良く申し込めた人は、後は当選メールが送られてくるのを祈るばかりだろう。だが注意してほしい。このマスク販売は、過去に例を見ないほど詐欺師(攻撃者)にとって好条件がそろっている。今回のマスク販売をかたったフィッシング詐欺が出現する可能性が高い。
フィッシング詐欺は、偽のメールなどを一般の利用者に送って偽サイトに誘導し、ログインパスワードやクレジットカード番号などを入力させるネット詐欺である。
今回のマスク販売の特徴は、応募者がとてつもなく多いということだ。いつもはネット販売を利用していなくても、今回ばかりは申し込んだという人は多いはずだ。
このため詐欺師が不特定多数に偽メールを送っても、そのメールに思い当たる人に届く可能性が高い。これが、詐欺師にとっての好条件の1つだ。
いつもより、メールの受信者がその真偽をきちんと確かめないのではないかというのも筆者の懸念だ。メールにあまり詳しくない人も多数申し込んでいると思うし、詳しい人であっても、当選の喜びのあまり、確かめることなく偽サイトにアクセスしてしまう恐れがある。