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2019年5月に十数年ぶりとなるネットワークビジョン「IOWN構想」を発表したNTT。ソニーや米インテルなどと組み、攻勢を強める。澤田純社長は同構想を推進し「次世代の技術やサービスをリードしてゲームチェンジを図る」と意気込む。NTTドコモの料金下げや5Gの商用化、グローバル事業の再編など、成長へ足場固めも進める。澤田社長が描くNTT再生のシナリオを聞いた(2020年3月13日にインタビューを実施)。

(聞き手は大和田 尚孝=日経BP総研上席研究員、榊原 康=日経クロステック/日経コンピュータ)

澤田 純(さわだ・じゅん)氏
澤田 純(さわだ・じゅん)氏
1978年京都大学工学部卒。同年日本電信電話公社(現NTT)入社。1998~2000年にはNTT Americaの副社長として手腕を振るい、NTTコミュニケーションズでは多くのM&A(合併・買収)を手掛けた。2012年にNTTコミュニケーションズの副社長、2014年にNTTの副社長。2018年6月から現職。1955年生まれの64歳。大阪府出身。(写真:村田 和聡)
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新型コロナウイルスの感染拡大による事業への影響をどう見ていますか。

 事業上の影響はあまり明確に見えていません。通信量が増えて良いのではないかと言われるのですが、定額制が多いため、収入にそれほど(プラスの)影響が出るわけではありません。当社グループは在宅勤務を早めに呼びかけたので、差はありますが準備のできているグループ会社はテレワークの導入が進んでいます。

 むしろ心配なのはお客様のIT導入予算が絞られたり、進捗が遅れたりすることです。感染拡大の影響が長引けば、事業への影響はおそらく間接的に大きく出るとみています。

 長期化すれば通信機器の在庫に懸念も出てきます。我々の場合、携帯電話や固定通信など自社向けの設備だけでなく、ルーターやサーバーなどお客様に納入する機器もあります。今のところ大丈夫ですが、油断はできません。

(写真:村田 和聡)
(写真:村田 和聡)
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