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リコーがコピー機のメーカーからITサービス企業への転身に挑んでいる。事業変革の舵取りを担う山下良則社長は、コールセンターや工場を経営会議の場に選び、常に現場感覚を養う。就任から1年で構造改革に一定のめどをつけたいま、次の課題は攻めの一手だ。会社を再び成長軌道に乗せるための戦略を聞いた。

(聞き手は大和田 尚孝=日経 xTECH IT 編集長、山端 宏実=日経 xTECH/日経コンピュータ)

山下 良則(やました・よしのり)氏
山下 良則(やました・よしのり)氏
1980年、広島大学工卒、リコー入社。米国の生産子会社Ricoh Electronics社長などを経て、2010年グループ執行役員。2012年取締役。2017年4月から現職。兵庫県出身。61歳。(写真:村田 和聡)
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社長就任から2年。取り組んできた構造改革をどう評価しますか。

 点数をつけるなら80点ほどでしょうか。最初の1年間は「過去のマネジメントとの決別」を掲げ、先送りしてきた課題に対処してきました。構造改革を何年も続けると現場が疲弊してしまいます。そこで期間を1年と区切りました。

 私の経営スタイルは課題の先送りをしないことです。結果として赤字決算を発表しましたが、先送りすると後でしっぺ返しをくらいます。

 改革にあたっては社員にも様々な情報をタイムリーに公開しないといけません。まずは社内で起きていることをデータで共有して、嫌な事実も自己認識する必要があります。「そんなはずはないだろう」と言いたくなるデータも出てきますが、上がってきたデータについてとがめると社員は「いいデータを出さないと社長が嫌な顔をする」と受け取りかねません。

悪いデータほど隠したくなるのでは。

 私は初めての失敗に対してあまり怒らないようにしています。それが実力ですから。実力だと思うと「実力を上げよう」と考えるようになりますが、「なぜそんなことをしたのか」と怒るほど社員は隠したがります。私もそうでした。過去の経験を無駄にしないことが大事です。同じ失敗を繰り返すのは愚の骨頂ですから。