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 日本のクラウドファンディングの草分け的存在から、新手のマーケットプレイスへと位置付けを変えたマクアケ。新型コロナ禍の巣ごもり需要も追い風に、四半期売上高を前年同期比2倍近くに成長させた。マーケティング支援や品質保証体制の拡充へ、データ活用や業務自動化といったIT活用を急ぐ。自らを「0(ゼロ)次流通」ECと称する中山亮太郎社長に、その狙いを聞いた。

(聞き手は浅川 直輝=日経コンピュータ編集長、玉置 亮太=日経クロステック/日経コンピュータ)

中山 亮太郎(なかやま・りょうたろう)氏
中山 亮太郎(なかやま・りょうたろう)氏
2006年サイバーエージェント入社。社長運転手を務めながら新規オンラインメディアを立ち上げ。ベトナムでのベンチャーキャピタル事業を担当。2013年サイバーエージェント・クラウドファンディング(現マクアケ)を創業し社長に就任(現職)。(写真:村田 和聡。中山氏が乗っているのはMakuakeで限定販売したチェーンレス電動アシスト自転車)
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新型コロナウイルスに見舞われたこの1年間、マクアケは売上高をほぼ倍増させました。

 この1年、日本の企業が新商品をデビューさせるための流通構造ががらっと変わりました。マクアケはその一端を担えたと思っています。

 今まではメーカーが新商品を流通させるには、まず十分な在庫を作る必要がありました。そして新商品を知ってもらうために莫大な広告費を投下しなければならない。要するにこれまでは新商品を出すためのリスクもコストも高すぎたんです。だから斬新な新商品を出しづらかった。

 一方で新型コロナ禍によって人々の価値観や生活スタイル、さらには必要とするものまでそれまでと大きく変わりました。消費者のニーズが大きく変わった中で、企業としても新しい角度の商品やサービスを提供しなくてはならなくなったのです。

クラウドファンディングと呼ばない

 「Makuake」を使えば大量の在庫を作る前に限定した数の先行販売ができます。四半期当たり1000万人がアクセスするマーケットプレイスとして多くの人に商品が拡散されていく仕組みを持っています。

 企業は比較的低いコストで大きな宣伝効果を得られます。Makuakeを今まで知らなかった企業が新型コロナ禍のタイミングで当社を知り、リスクとコストを下げて新商品をデビューさせられる流通手段であると理解してもらえたのではないかと思います。