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 670億ドル(当時の為替レートで約8兆円)の米EMC買収を経て、世界最大の総合ITインフラベンダーに成長した米デルテクノロジーズ。創業者のマイケル・デル会長兼最高経営責任者(CEO)は規模と品ぞろえの強みを生かし、世界のITインフラ需要を丸ごと狙うと意気込む。複数のクラウドに対応できる技術を武器に、企業のデジタル変革支援にも意欲を見せる。パソコンからサーバー、ストレージ、クラウドと同社の事業を変革してきたデル会長に、次の一手を聞いた。

(聞き手は大和田 尚孝=日経 xTECH IT 編集長)

Michael Dell(マイケル・デル)氏
Michael Dell(マイケル・デル)氏
1984年、19歳のときに1000ドルで設立(当初の社名はデルコンピュータ)。「デル・モデル」と呼ばれた直販・受注生産型のパソコン事業で急成長した。1992年にはフォーチュン500にランキングされた歴代最年少のCEOとなった。2013年に同社を非上場にした後、2016年に米EMCを670億ドルで買収した。世界経済フォーラム実行委員の名誉会員も務める。(写真:村田 和聡)
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米EMCの買収によってパソコンからサーバー、ストレージ、仮想化までITインフラ製品を取りそろえました。改めて買収の狙いは。

 世界ナンバーワンのITインフラ企業になることです。ハードウエアとソフトウエア、クラウドサービスなど各分野のナンバーワン企業の集まりを作れば、IT業界に不可欠なインフラカンパニーになれると考えたのです。

 顧客企業にもメリットを提供できると考えました。顧客企業が何社もの異なるITベンダーから製品を調達して自らシステムインテグレーションをするのは非常に大変です。必要な製品を全て統合した形で一元的に提供する我々のような存在は、今後さらに重要性を増すでしょう。

 実際、顧客企業からは好意的に受け止められていると思います。EMCの買収後、当社の売上高は(買収前の合計よりも)およそ200億ドル(2兆1800億円)増えました。日本市場についてもこの3年間で売上高がほぼ2倍になりました。ITインフラ製品を一元的に提供できる当社の体制を評価していただいたことの1つの表れであると考えています。