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北九州市は一部のシステムをAmazon Web Services(AWS)に移行した。今後他のシステムも移行し、庁内データセンターとのハイブリッドで構築する。AWS上にオンデマンドでテスト環境をつくるなどして運用コスト抑制を狙う。

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 安定的なシステム運用と運用コストの抑制を両立する――。北九州市ではこれまで、庁内のデータセンターに構築したプライベートクラウド「北九州市システム共通基盤」で基幹系システムなど約80システムを運用してきた。2022年10月までに、このうちの1つで利用していた日立製作所のパッケージである介護保険システムを、同社と協力して米アマゾン・ウェブ・サービスの「Amazon Web Services(AWS)」上に移行した。介護保険システムの移行にあたり、以前は北九州市システム共通基盤上で運用していたジョブ管理やログ管理といった運用管理機能も、AWSのマネージドサービスを利用するようにした。

 同市の情報システム部門であるデジタル市役所推進室デジタル市役所推進課がある小倉北区役所から、北九州市システム共通基盤を経由し、専用線でAWSに接続する。

図 介護保険システムのクラウド移行のイメージ
図 介護保険システムのクラウド移行のイメージ
データセンターで運用していたシステム共通基盤上のシステムをAWS上へ移行した
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 まだ試行段階だが、今後検証を経て、他の基幹系システムも含めてAWSなどの民間クラウドサービスへ移行し、北九州市システム共通基盤と民間クラウドサービスを併用するハイブリッドクラウドで運用できるようにする。

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