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仰星監査法人はコロナ禍に際し会計士含む全員が在宅勤務に移行できた。監査法人では前例のなかった仮想デスクトップ環境のクラウドサービスを導入。クラウドに監査データを集め、どこでも監査できる環境を構築したのが奏功した。

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 「インターネットにつながる環境があればどこでも最新の監査調書にアクセスできる。在宅勤務は仕事の場所が変わっただけだ」。国内準大手である仰星監査法人の金子彰良パートナー(共同経営者)は新型コロナ禍での働き方の変化をこう説明する。

 仰星は2020年3月2日から「推奨」、緊急事態宣言が出た4月7日から「原則」、宣言が解除された5月25日からは「可能な限り」として所属会計士を含む約300人の全職員が在宅勤務に取り組んでいる。新型コロナの感染が広がり始めた2月の段階で、監査部門とバックオフィスを担う事務局で在宅勤務の際に受けるインパクトを分析し、職員の業務ローテーションを策定。在宅勤務時の健康チェックや行動記録、出勤ルールなどを定めて臨んだ。

 ここで威力を発揮したのが、以前から導入していた仮想デスクトップ環境(VDI)のクラウドサービスだ。新型コロナ禍では、VPN(仮想私設網)による社内へのリモートアクセスで在宅勤務を実施した企業も多かったが、アクセス集中によるVPNのレスポンス低下などのトラブルに見舞われたケースが少なくなかった。仰星ではこうしたトラブルもなく、スムーズに在宅勤務体制に移行できた。

図 仰星監査法人が導入したソフトウエアとサービスの概要
図 仰星監査法人が導入したソフトウエアとサービスの概要
仮想デスクトップ環境(VDI)で会計監査業務。約300人の所属会計士を含む職員がVDI上で業務を進めることで、端末の紛失による情報漏洩リスクの低減や移動時間の短縮などによる業務効率化を図った
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