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1業種につき1社とだけ進める

 教示レス化に向けては、ロボットメーカーもさまざまな取り組みを進めている。その代表格が、昨今の人工知能(AI)ブームの中心にある深層学習(ディープラーニング)技術だ。ロボットメーカー各社は、深層学習技術に強いベンチャー企業と組むことで教示レス化を目指している。例えば、ファナックはPreferred Networksと、安川電機はクロスコンパスとそれぞれ提携している。

 MUJINの動作計画技術はあくまで人が設計したルールに基づいたアルゴリズムであり、特徴量を自動で獲得する深層学習技術とは一線を画している。技術的な潜在可能性は深層学習技術に軍配が上がるかもしれない。しかし、今後急速に拡大する需要を取り込むにはMUJIN製コントローラーの存在を無視できない。だからこそ、ロボットメーカー各社はMUJINの要請に応じているのである。

滝野 一征 氏
滝野 一征 氏
MUJIN 最高経営責任者(CEO) 兼 共同創業者(写真:加藤 康)

 このほどロボットアームに新規参入したオークマがMUJIN製コントローラーを採用したのは、MUJINにとって新たな展開といえる。既存のロボットアームの標準コントローラーを代替するだけではなく、新規参入メーカーの標準コントローラーとしても使われるようになったからだ。

 当面、MUJINはロボットアームに新規参入する企業の支援について、1業種につき1社のパートナーと進める。「むやみに手を広げて中途半端なものは作りたくない。それぞれの分野でキラーアプリケーションと呼べるものを1つ、2つ、3つ…と積み重ねて、最終的にあらゆる分野を押さえているというのが理想である」(MUJIN 最高経営責任者(CEO) 兼 共同創業者の滝野一征氏)。


■変更履歴
1ページめの第2段落で「ベルトコンベヤー上の物体を認識し」としていましたが、正しくは「箱の中でばら積みになった物体を認識し」です。2ページめの第1段落で「2015年ごろから製造業や物流業界に向けて本格的に訴求してきた。まず普及したのは物流業界である」としていましたが、正しくは「2015年ごろからまず製造業向け、その後は引き合いを受けて物流業界向けにも訴求してきた」です。同段落で「標準コントローラーを置き換える」としていましたが、正しくは「標準コントローラーの役割を置き換える」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2019/04/17 20:30]