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 波間から約1000本ものきらめく脚が立ち上がる。2010年(平成22年)10月に供用を始めた長さ2500mの羽田空港D滑走路。滑走路を支える桟橋を船から眺めると、妖艶な世界が広がっている。

工事終盤のD滑走路。写真左側の桟橋部と右側の埋め立て部を組み合わせたハイブリッド工法を採用した(写真:国土交通省)
工事終盤のD滑走路。写真左側の桟橋部と右側の埋め立て部を組み合わせたハイブリッド工法を採用した(写真:国土交通省)
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 発注者である国土交通省がD滑走路の性能として求めたのは、100年間供用できること。桟橋の脚部は腐食を防ぐため、耐海水性ステンレス鋼によるライニングが施された。

現在の羽田空港。4本の滑走路と3カ所の旅客ターミナルビルを備える(写真:国土交通省)
現在の羽田空港。4本の滑走路と3カ所の旅客ターミナルビルを備える(写真:国土交通省)
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桟橋部の鋼製ジャケットを据え付ける。航空機の運航を妨げない低空頭起重機船を使った。2008年4月撮影(写真:国土交通省)
桟橋部の鋼製ジャケットを据え付ける。航空機の運航を妨げない低空頭起重機船を使った。2008年4月撮影(写真:国土交通省)
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ジャケット据え付け工事の様子(写真:国土交通省)
ジャケット据え付け工事の様子(写真:国土交通省)
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施工中の桟橋部を見上げたところ。脚部はステンレス鋼のライニング、桁下はチタン製のカバープレートで覆われている。桁下の空間は除湿機を使って湿度を50%以下に抑える(写真:日経コンストラクション)
施工中の桟橋部を見上げたところ。脚部はステンレス鋼のライニング、桁下はチタン製のカバープレートで覆われている。桁下の空間は除湿機を使って湿度を50%以下に抑える(写真:日経コンストラクション)
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D滑走路の工事は海底の地盤改良から始まった。07年11月撮影(写真:国土交通省)
D滑走路の工事は海底の地盤改良から始まった。07年11月撮影(写真:国土交通省)
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 首都圏の空港の発着能力を拡大することを目的に、D滑走路が着工したのは07年3月。従来は約30万回だった羽田空港の年間発着能力を40万回に増やすことで、途絶えていた国際定期便の就航も可能にした。