全2991文字
PR

 米Twitter(ツイッター)、米Google(グーグル)、米Microsoft(マイクロソフト)はいずれも米国の大手IT企業だ。これら3社にはある共通点がある。最高経営責任者(CEO)がいずれもインド出身だということだ。

 ツイッターのCEOといえば創業者の1人であるジャック・ドーシー氏のイメージが強いが、同氏が2021年11月末に退任したのに伴い、それまで最高技術責任者(CTO)を務めていたインド出身のパラグ・アグラワル氏がCEOに就任した。

 グーグルの現在のCEOは、インド出身のサンダー・ピチャイ氏だ。2019年12月にグーグルおよび親会社である米Alphabet(アルファベット)のCEOに就任した。

 そして、マイクロソフトの現在のCEOがインド出身のサティア・ナデラ氏である。2014年2月に3代目のCEOに就任した。今まで丸8年間、マイクロソフトを率いてきたことになる。

 ピチャイ氏やナデラ氏は、それぞれの企業のビジョンをよく理解し、経営者として高く評価されている。それに加え、人望が厚く温厚な性格でも知られる。アグラワル氏の経営者としての手腕は未知数だが、穏やかな人柄という点はピチャイ氏やナデラ氏と共通しているようだ。「彼らのような上司がいる職場は働きやすいだろうな」という安心感がある。

かつてはLinuxを激しく攻撃

 これに対し、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏や、同氏の腹心で2代目CEOを引き継いだスティーブ・バルマー氏は、攻撃的な姿勢で知られていた。特に彼らが攻撃の標的としたのがオープンソース、およびその象徴であるLinuxだ。背景には、マイクロソフトの成り立ちが関係している。

 コンピューターが発明されてから間もないソフトウエアの黎明(れいめい)期には、ソフトウエアはみんなで共有するものだった。オープンソースの根底に流れる「コピーは善」という文化は、ソフトウエアが生まれた当初からその遺伝子に組み込まれているものだ。

 ところがコンピューターが発展するにつれて、ソフトウエアをビジネス化する目的で「コピーは悪」と考える企業が台頭してきた。そうした企業の代表がマイクロソフトだ。

 同社を創業したゲイツ氏は1976年に「ホビイストたちへの公開状(An Open Letter to Hobbyists)」というユーザーへの抗議文を書いている。この文書の中で同氏は、マイクロソフトが開発した「Altair BASIC」という言語処理系の違法コピーがまん延し、購入した製品を使っている人は1割に満たないと指摘。違法コピーのユーザーに対して「ソフトウエアを盗んでいる」と激しく非難した。