私事で恐縮だが、2020年4月から日本経済新聞社に出向することになった。このため、この連載も今回でいったん終了する。
通例では出向から数年で日経BPに戻ってくることが多いが、先のことは分からない。もし将来、私が日経クロステックに再び配属されることがあれば、連載を再開しようと考えている。
当初の目標は達成
2019年4月に公開した第1回では、連載を始める目的は一種の実験だと書いた。「ソフトウエア開発経験がなく、転職に有利に働くような肩書きも持っていない中高年、すなわち私がプログラミングを学ぶことで何が起こるのか検証する」というものだ。今回は、その実験の結果がどうだったのかを振り返ってみたい。
連載開始当初に設定した目標は2つ。「競技プログラミングサイトのAtCoderでコンテストに参加すること」と「日本ディープラーニング協会(JDLA)のG検定に合格すること」である。これらはいずれも達成した。
AtCoderのコンテストには何回か参加し、競技プログラミングとはどんなものかという感触をつかんだ。ただし「参加しただけ」という状態からは抜け出せていない。AtCoderではある程度以上のランクになると色がつくが、最もランクが低い茶色にも到達できなかった。
自分のアルゴリズムの基礎力が足りないことを痛感し、実力をつけるまでAtCoderへの参加を中止してしまったからだ。次にAtCoderに挑戦するときは、色つきのランクを獲得することを目標にしたい。
一方、G検定は人工知能(AI)を事業に活用するゼネラリスト向けの検定試験である。2019年7月6日に受験して合格した。それなりの試験勉強はしたので、今から思えば順当な結果だと思う。
JDLAが提供している検定試験には、ディープラーニングを実装するエンジニア向けのE資格もある。G検定の合格後は、E資格の合格を目指すことにした。