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 世の中では、ソフトウエアの開発に多くの種類のプログラミング言語が使われている。このコラムでは前に「広く使われている言語であれば、どの言語を学んでもそれほど差はない」と説明した。

 そうした数あるプログラミング言語の中で、今まさに消えつつある言語がある。COBOLだ。COBOLは1959年に事務処理用に開発され、企業のITシステムを中心に広く使われてきた。しかし最近では、COBOLに関わる仕事は保守運用が中心で、新規のシステム開発にはほぼ使われなくなってきている。

 COBOLの退潮を象徴するのが、IT関連資格の定番である「基本情報技術者試験」で、2019年の秋期試験を最後にCOBOLの出題が廃止されるというニュースだ。COBOLはもはや、情報技術者が理解する必要がない言語だと見なされるようになったのだ。COBOLの代わりに採用されるのは、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの言語Pythonである。

COBOLの書籍が見つからない

 私はこのニュースを見て、「COBOLの試験がなくなる前に受けてみたい」と思った。完全にやじ馬根性である。そこで基本情報技術者試験の2019年の秋期試験に申し込み、受験料を支払った。

 もっとも、この試験に合格するための勉強を始める気にはなれなかった。実は、2020年の春期試験も受けてみたいと思っているからだ。この試験から新たにPythonの問題が出題されるようになる。その問題を解いてみたいと思っているのだ。

 どうせ春期試験も受けるのであれば、秋期試験は受かっても落ちてもいいことになる。むしろ受かってしまうと、春期試験を受ける意味がなくなってしまう。勉強する気になれないのは仕方ない。

 秋期試験の実施日は10月20日である。今まで試験勉強は何一つしてこなかったが、その日が近づくにつれて落ち着かない気分になってきた。

 「何の準備もしないで試験を受けるのは、他の受験者に対してあまりに失礼ではないか」。そんな迷いが出てきたのだ。そこでインターネットの通信販売で、基本情報技術者試験の過去問題集を買ってしまった。