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 スマホをはじめとした無線機器を国内で使う際に必要となる技術基準適合証明。電波法に定めた技術基準に適合していることを示すものだ。

 楽天モバイルの独自スマホ「Rakuten Mini」の技術基準適合証明が2021年2月25日付で更新された。Rakuten Miniと言えば、端末の対応周波数を告知なく勝手に変更し、新たな技術基準適合証明を取得していない状態で販売していたことが判明。2020年7月に総務省の行政指導を受けたことは記憶に新しい。

 不思議に思って同社に理由を聞くと、「書類に一部誤植があることが判明したため」との回答だった。「Rakuten Miniの仕様変更に伴う証明の更新ではなく、この手続きによるRakuten Mini利用への影響はない」とした。

 ただ端末の技術基準適合証明に詳しい業界関係者によれば、行政指導の件が一段落した後も対応周波数などにミスが残っていたという。これにより、ソフトバンク系のWireless City Planning(WCP)が電波法違反となりかねない状態が続いていた。ソフトバンクが激怒したもようだ。

認識不足に加え、独自端末が裏目に

 問題となったのは、Rakuten MiniのBand41(2496メガ~2690メガヘルツ)の部分。更新前の技術基準適合証明では、なぜかBand41の対応周波数が2555メガ~2655メガヘルツとなっていた。Band41の周波数帯ではWCP(2545メガ~2575メガヘルツ)などが高速無線通信サービスを展開するが、Rakuten MiniではWCPの一部の周波数(2545メガ~2555メガヘルツ)が使えないことになる。

Band41に相当する2.5ギガヘルツ帯の利用状況。ソフトバンク系のWireless City Planning(WCP)やKDDI系のUQコミュニケーションズなどが高速無線通信サービスを展開する
Band41に相当する2.5ギガヘルツ帯の利用状況。ソフトバンク系のWireless City Planning(WCP)やKDDI系のUQコミュニケーションズなどが高速無線通信サービスを展開する
(出所:総務省)
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 しかし前述の業界関係者によると、Rakuten MiniはWCPの2545メガ~2575メガヘルツをフルに使って通信できる仕様になっている。WCPの周波数はソフトバンク回線やワイモバイル回線でも活用しており、仮にRakuten Miniのユーザーがソフトバンク系の回線に乗り換え、WCPの電波をつかんで通信した場合はどうなるのか。