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 NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの大手3社だけで全国に約8000店ある携帯ショップ。総務省が携帯ショップに対して実施した覆面調査やアンケートなどの結果から驚きの実態が明らかになった。総務省の有識者会議は、携帯大手が定める携帯ショップの評価指標や手数料体系が強引な勧誘など不適切な販売を招く要因になっているとにらんでおり、改善を図っていく構えだ。まずは2021年4月26日開催の有識者会議で公表された調査結果からみていこう。

非回線契約者への端末販売拒否が最大3割

 覆面調査では大手3社の店舗において、各社が提供する端末購入サポートプログラムを利用し、携帯電話回線には契約せず端末だけを購入する場合の対応を調べた。この結果、ドコモで22.2%、KDDIで29.9%、ソフトバンクで9.3%の販売拒否が確認された。「直営店ではないため、受付できないシステムになっている」などと事実とは異なる説明で販売を拒否していた。

 端末購入サポートとはドコモの「スマホおかえしプログラム」やKDDIの「かえトクプログラム」をはじめ、将来の下取りなどを条件に端末を安く購入できるプログラムのこと。各社は回線契約の有無に関係なく他社ユーザーにも提供するという前提により、電気通信事業法で定める上限(税込みで2万2000円)を超えた利益提供(割引)が認められている。非回線契約者への端末販売を拒んでいるのであれば、この前提が崩れ、利益提供の水準を下げる必要がある。

携帯大手の端末購入サポートプログラムは回線契約の有無に関係なく他社ユーザーにも提供するという前提により、電気通信事業法で定める上限(税込みで2万2000円)を超えた利益提供(割引)が認められている
携帯大手の端末購入サポートプログラムは回線契約の有無に関係なく他社ユーザーにも提供するという前提により、電気通信事業法で定める上限(税込みで2万2000円)を超えた利益提供(割引)が認められている
出所:総務省
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 さらに総務省がこうした非回線契約者への端末販売拒否の有無を大手各社に調べさせたところ、ドコモは3.3%、KDDIは1.3%、ソフトバンクは2.3%との自己申告だった。覆面調査の結果とかい離が大きく、携帯大手は「現場の実態を十分に把握・指導できていないと考えられる。(携帯ショップを運営する)販売代理店への指導等措置義務を十分に果たしていないと認めざるを得ない」と問題視した。

総務省の覆面調査の結果は携帯大手の自己申告と大きくかい離しており、携帯大手は現場の実態を十分に把握・指導できていないと考えられる
総務省の覆面調査の結果は携帯大手の自己申告と大きくかい離しており、携帯大手は現場の実態を十分に把握・指導できていないと考えられる
出所:総務省
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