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 NTT東西の加入電話から携帯電話に発信した際の通話料金をご存じだろうか。着信先に応じて異なり、3分当たりの通話料金(平日昼間、区域内)はNTTドコモ宛てが60円、KDDI(au)宛てが90円、ソフトバンク宛てが120円である(税別、以下同じ)。総務省によると、この「固定発・携帯着」の通話料金は10年近く高止まりの状況が続いている。

 携帯電話から発信した際の通話料金が30秒当たり20円なので高いとは思わない人も多いかもしれない。だが、発信先の携帯電話番号の前に4桁の番号(00XY)を付加することで割引を受けられる中継電話サービスを利用すれば、固定発・携帯着の通話料金(3分当たり)は48~60円程度で済む。KDDI宛てとソフトバンク宛ての通話料金が突出して高くなっている。

固定電話発・携帯電話着の通話料金
固定電話発・携帯電話着の通話料金
(出所:総務省)
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 固定発・携帯着の通話料金が高止まりしている理由は、着信側の携帯電話会社(楽天モバイルを除く)が通話料金をそのように設定しているから。ユーザーは電話をかける相手が通話料金の高い携帯電話会社と契約しているからといって、発信をやめようとはならない。携帯電話会社側に通話料金を下げるインセンティブが働かず、競争も機能しないのだ。

 しかも不可解なことに携帯電話大手3社で通話料金に大きな開きがある。ドコモを基準にすると、KDDIは1.5倍、ソフトバンクは2倍の水準だ。携帯電話会社は料金設定権を得る代わり、発信元(NTT東西)に対して接続料を支払っている。NTT東西の接続料は接続形態によって異なり、3分当たり7.47円または8.71円(2020年度)。接続先に関係なく一律のため、ここまで差が開くのは解せないのだ。