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 一方で、パソコンも鉄壁が作れないわけではない。前回触れた通り、WindowsもmacOSもドライブ全体を暗号化する機能を備えている。

 Windowsでは、例えばWindows 10 Proなどの上位エディションが「BitLocker」という機能を備えている。内蔵HDDやSSD単位で暗号化できる他、USBメモリーや外付けHDDにもロックがかけられる。

 セキュリティーチップ「TPM」を搭載したパソコンなら起動ドライブの暗号化も可能だ。なお、「ローカルグループ ポリシーエディター」の設定を変更すれば、チップ非搭載モデルでも同じことができる。

 BitLockerで暗号化したドライブは、パソコンから取り出して別のパソコンにつないでも見ることはできないし、元のパソコンを起動した後でもパスワードを入れないとアクセスできない設定にできる。

 家族や同僚に見てもらいたいファイルはデスクトップに置いて、隠したいデータは暗号化したDドライブにまとめておく、といったことも可能だ。

Windows 10 Proなら、ドライブの右クリックメニューに「BitLockerを有効にする」というメニューがある。ここから設定可能だ。
Windows 10 Proなら、ドライブの右クリックメニューに「BitLockerを有効にする」というメニューがある。ここから設定可能だ。
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暗号化したドライブは毎回ロック解除を求める設定にすれば、万が一のときも侵入を防げる。物理的に取り出しても読み出せない。
暗号化したドライブは毎回ロック解除を求める設定にすれば、万が一のときも侵入を防げる。物理的に取り出しても読み出せない。
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 その他、暗号化チップを搭載した外付けHDDやNASを導入するのも有効だろう。家族と一緒に使う場合は、管理者権限があっても手出しできない「じぶんフォルダー」が作れるアイ・オー・データ機器の「HDL-TA」シリーズなどが便利かもしれない。

アイ・オー・データ機器のNAS「HDL-TA」シリーズ。2019年4月時点の同社直販価格は4TBモデルが2万5704円(税込み)だ。
アイ・オー・データ機器のNAS「HDL-TA」シリーズ。2019年4月時点の同社直販価格は4TBモデルが2万5704円(税込み)だ。
(出所:アイ・オー・データ機器)
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 いずれにしろ、鉄壁を作るにも囲い方が重要になる。バックアップや一時ファイルなどの行方も把握した上で、隙が無く、かつ習慣的に楽に付き合える設計図を描くことが肝心だ。

古田 雄介(ふるた ゆうすけ)
1977年生まれ。建設業界と葬祭業界を経て2002年にライターへ転職し、テクニカル系の記事執筆と死の周辺の実情調査を進める。「古田雄介のアキバPick UP!」(ITmedia PC USER)、「インターネット跡を濁さず」(d.365)、「ネットと人生」(インプレス シニアガイド)などを連載。著書に「ここが知りたい! デジタル遺品」(技術評論社)、「故人サイト」(社会評論社)、「死とインターネット」などがある。