グーグル、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、アップルの「GAFA」が次に狙っているのは何か。クラウド、ビッグデータ、AI、量子コンピューターに続く、GAFAが生み出すテクノロジートレンドは何なのか。2015〜19年に日経BPシリコンバレー支局長を務めた筆者が、読者と共にデジタル社会の未来を追います。

中田敦のGAFA深読み
目次
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米メタがGPT-3級の巨大言語モデル公開、「未熟で危険な技術」を世に放つ成否
米メタが2022年5月に、米オープンAIのGPT-3に匹敵する巨大言語モデル「Open Pretrained Transformer(OPT-175B)」を研究者向けに公開した。これまで悪用を恐れて公開されていなかった、学習済みモデルやプログラム本体も公開したことがポイントだ。
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ショールーム型店舗の閉店ラッシュに隠れたアマゾンの深謀、狙いはシステムの外販?
販売ではなく消費者による「お試し」を主眼に据えた「ショールーム型店舗」について、米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)が興味深い動きを見せている。
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Pathwaysの恐るべき威力、ベールを脱いだグーグルの万能AIが目指す究極形とは
米Google(グーグル)が数年にわたって開発を進めてきた万能AI(人工知能)、「Pathways」の実力が明らかになった。1つの機械学習モデルが最大数百万種類のタスクに対応できるPathwaysが、1モデル1タスクの専用AIを上回る性能を見せたという。
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安易な学びは大けがのもと、みずほ銀行がグーグルと提携する当然すぎる理由と成否
4週間前、筆者は本コラムの前々回で「みずほ銀行は米Google(グーグル)に学ぶべきだ」と主張した。それから約20日後の2022年3月23日、みずほフィナンシャルグループ(FG)はグーグル・クラウド・ジャパンとの戦略提携を発表した。
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グーグルがセキュリティー企業に買収攻勢、次のターゲットはどこか
米グーグルがセキュリティーベンダーを相次ぎ買収している。2022年3月8日には、サイバー攻撃の分析にたけた米マンディアントを買収することで合意したと発表した。それに先立つ1月4日には、セキュリティー対応を自動化するSOARツールのベンダーである米シンプリファイの買収も発表している。
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日本の金融機関がグーグルのシステム運用に熱視線、みずほ銀行こそ「SRE」が必要だ
普段はGAFAの動向を追いかけている筆者だが、この数カ月は別のテーマに没頭していた。みずほ銀行の度重なるシステム障害や、システム障害を起こさないための安定稼働対策についてだ。しかし様々な金融機関を取材する中で、米Google(グーグル)に関係の深い話題が出てきた。キーワードは「SRE」である。
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最強囲碁AIから核融合へ、深層強化学習の応用広げるディープマインド
米アルファベット傘下のAI開発企業である英ディープマインドが、囲碁などゲームの世界で人間を上回る成果をあげた深層強化学習技術を実世界の課題解決に応用している。2022年2月にはYouTubeにおける動画圧縮や、核融合炉におけるプラズマ制御などに深層強化学習を応用して成果をあげたと発表した。
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グーグルがファームウエア仕様の統一図る、「ソフトウエア定義」時代の終焉近し
今日のサーバーの内部では、OSやアプリケーション以外にも多種多様なソフトウエアが稼働している。ドライブやインターフェースカード、センサー、ファンなどの部品に組み込まれたファームウエアだ。現在は部品やメーカー単位でファームウエアの仕様はバラバラだが、米グーグルがそれを統一しようとしている。
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再エネ電気を鯨飲するGAFAは自分で作る、キーワードは「PPA」
GAFAによる再生可能エネルギーの調達が勢いを増している。2021年12月には米アマゾン・ドット・コムが米国と欧州で18件、合計容量5.6ギガワット(GW)の再エネ電源を調達したと発表した。2030年までの達成を目指していた「100%再エネ」の目標を、5年前倒しする勢いだ。
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FacebookのメタがAWSとの提携強化、メタバース企業へのM&Aに向けた布石か
Facebookの運営元、米Meta(メタ)が米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス、AWS)との提携を強化した。世界最大級のデータセンター群を運営するメタだがAWSの利用も拡大する。そこからはメタの思惑も透けて見える。
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グーグル系のロボタクシーに「試練の冬」、衆人環視下で弱点を克服できるか
米Alphabet(アルファベット)子会社である米Waymo(ウェイモ)が米サンフランシスコで進める自動運転タクシー(ロボタクシー)の実証実験にとって「試練の冬」がやってきた。カリフォルニアの冬は雨期。自動運転車のセンサーを遮る雨が降るのだ。
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本当の新社名は「メタ」でない、プラットフォームになれなかったFacebookの悲願
GAFAは一般にプラットフォーマーと呼ばれるが、1社だけ例外があった。最近社名を変更した米Facebook(フェイスブック)だ。人々や企業をつなぐプラットフォームを自称していた同社だが、アプリケーションなどのエコシステム作りには失敗してきた。新しい社名には、長年の悲願が込められている。
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意外にもクリエーターに不人気のアップル、立ちはだかるエヌビディアの壁を崩せるか
「社内のエンジニアが選ぶのはMacですが、デザイナーはWindows一択でした」――。日本のネット企業に所属するシステム管理者はそう指摘する。クリエーター向け市場で強い印象があるMacだが、近年はとある事情によって苦戦を強いられていた。
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大規模障害時に雲泥の差、みずほ銀行は怠りフェイスブックがやっていた事とは
米フェイスブックで2021年10月初めに、大規模なシステム障害が発生した。この障害に関する報告書を読んで感心したことがある。普段からシステム障害に対応する訓練を繰り返していたというのだ。一方、みずほ銀行のシステム障害では、訓練を怠ったことがトラブルを深刻化させていた。
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ザッカーバーグが入れ込む「メタバース」、15年前の気恥ずかしいブームと何が違う
40代である筆者にとって思い出すと気恥ずかしくなるような、若い頃に流行したサイバー用語が復活の気配を見せている。18年ぶりの新作が公開される映画「マトリックス レザレクションズ」の話ではない。米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOが入れ込んでいるという「メタバース」のことだ。
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グーグルの完勝で終結したはずのブラウザー戦争、MSが人海戦術で狙う逆襲シナリオ
米マイクロソフトがWebブラウザーのEdgeをChromiumベースに切り替えたことで、ブラウザー戦争は米グーグルの完勝で幕を閉じた、と思っていたのだが、どうもそうではないようだ。マイクロソフトがグーグルに対し新たな攻勢を仕掛けていた。
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「奇策」で赤字を減らしたGoogle Cloud、膨れ上がった巨額の受注残に募る懸念
米Google(グーグル)のクラウド事業部門Google Cloudの損益がここに来て大きく改善している。2021年4~6月期における営業損失は5億9100万ドルで、前年同期の14億2600万ドルに比べて8億3500万ドル減少した。赤字が減ったのは大きな進展だが、決算からは厳しい内情も見えてくる。
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砂漠に向かうGAFAの巨大データセンター、新たな環境問題を生む「迷惑施設」に反発も
砂漠が広がる米アリゾナ州で巨大データセンター(DC)の建設ラッシュが続いている。太陽光発電が盛んなため「脱炭素」を図れるからだ。しかし巨大DCはサーバー冷却のために水を大量に消費する。アリゾナ州では近年、深刻な干ばつが続いていることから反発の声もあがる。
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国防総省の次はNSA、国家情報機関の巨大クラウド契約でAWSとMSが因縁の対決
米国政府機関との巨大クラウド契約を巡って、米AWSと米マイクロソフトが再び激しく火花を散らしている。今度は米国家安全保障局(NSA)による総額1兆円を超えるクラウド契約だ。NSAはAWSを選んだが、それにマイクロソフトが反発している。
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Googleがセキュリティー運用を「コード化」、それでも完全自動化を否定する訳
米Google(グーグル)が2021年7月、ビッグデータ分析によってサイバー攻撃を検出するセキュリティー情報イベント管理(SIEM)に、SQLクエリーでデータを分析する機能を統合した。背景にはセキュリティー運用を「コード化」しようとの考え方があるのだという。
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