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 米グーグル(Google)の親会社である米アルファベット(Alphabet)と米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)が発表した2019年10~12月期決算には、共通する興味深い数字が記されていた。どちらの発表にもクラウド事業に関する「年間100億ドル(約1兆1000億円)超え」が盛り込まれていたが、その内容が全く違ったのだ。

 グーグルは今回からクラウド事業であるGoogle Cloudの売上高を開示した。2019年10~12月期の売上高は26億1400万ドルで、2019年の通年では89億1800万ドルだった。これを受けてアルファベットとグーグルのCEO(最高経営責任者)を兼ねるスンダー・ピチャイ氏は「Google Cloudのランレートが100億ドルを超えた。特に成長したのはGoogle Cloud Platformだ」と決算説明会で主張した。

Google Cloudの売上高推移
2017年12月期2018年12月期2019年12月期2019年10~12月期
売上高40億5600万ドル58億3800万ドル89億1800万ドル26億1400万ドル
グーグル全社売上高に占める割合3.7%4.3%5.5%5.7%

 ランレート(Run Rate)とは、四半期売上高や月間売上高をベースに年間売上高を推計した数字を指す。直近の四半期である2019年10~12月期の売上高を4倍にすると104億5600万ドルとなることから、ピチャイCEOは「Google Cloudのランレートが100億ドル超えした」と述べたわけだ。実際にこの調子で行けば、2020年にGoogle Cloudの売上高が100億ドル超えするのは間違いなさそうだ。

 一方のアマゾンは、クラウド事業会社である米アマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Services、AWS)が2019年の1年間に投じた設備投資額が130億5800万ドルに達したと発表した。

アマゾンの部門別で見た年間設備投資額
*アマゾン・ドット・コムの決算資料(10-K)にある「Total net additions to property and equipment by segment」より
2015年12月期2016年12月期2017年12月期2018年12月期2019年12月期
北米24億8500万ドル51億3200万ドル132億ドル107億4900万ドル117億5200万ドル
国際6億5800万ドル16億8000万ドル51億9600万ドル24億7600万ドル32億9800万ドル
AWS46億8100万ドル51億9300万ドル91億9000万ドル97億8300万ドル130億5800万ドル
コーポレート18億100万ドル15億8000万ドル21億9700万ドル20億6000万ドル19億1000万ドル
合計96億2500万ドル135億8500万ドル297億8300万ドル250億6800万ドル300億1800万ドル

 AWSの通年売上高は350億2600万ドル(前年比36.5%増)で、営業利益は92億100万ドル(同26.1%増)だった。AWSの売り上げ規模はGoogle Cloudのおよそ4倍である。AWSは巨大なクラウド事業を支えるために、Google Cloudの年間売上高を上回る設備投資をしているのだ。

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