技術の進化や、家庭用ゲーム機、PC、スマートフォンといったゲームプラットフォームの多様化、さらにはeスポーツに代表される新たなゲーム・ビジネスの登場で、ゲーム関連企業を取り巻く環境は刻々と変化している。こうした変化をどう捉え、次の飛躍に向けて取り組むのか。各社のキーパーソンに聞いた。

進化するゲーム・ビジネス2019
目次
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第16回 国内タイトルを海外に セガはマルチプラットフォームに積極的
多数の有力タイトルを持つセガゲームスは、海外販売体制を備え、国内タイトルの海外での販売にも積極的に取り組んでいる。Googleなどの新しいプラットフォームへの対応やeスポーツへの取り組みなどを、代表取締役社長COO(最高執行責任者)の松原健二氏に聞いた。
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第17回 レベルファイブ 人気タイトルに新アプローチ eスポーツ新作も
人気シリーズを多数持つレベルファイブ。「妖怪ウォッチ」シリーズはNintendo Switch向けに開発した『妖怪ウォッチ4 ぼくらは同じ空を見上げている』を発売。「二ノ国」シリーズはアニメ映画を公開と、新たな展開を用意している。eスポーツを意識した新作も準備中だ。日野晃博社長に聞いた。
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第15回 IPに強いバンダイナムコ ゲームのヒットには長期運営が不可欠
2018年は強みであるIP(キャラクターなどの知的財産)を活用したゲームを中心に、家庭用ゲーム機とネットワークコンテンツの双方で成功したバンダイナムコエンターテインメント。常務取締役の宇田川南欧氏によると、近年は家庭用ゲームソフトについても発売後の長期的な運営が重要になっているという。
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第14回 「キャプテン翼」などが好調のKLab 19年は新作リリースに期待
『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』や『BLEACH Brave Souls』のように、国内外で数年にわたって支持される人気タイトルを複数抱え、成長を続けるKLab。2018年度決算は売上高、営業利益とも過去最高となった。19年3月21日に新社長に就任した森田英克氏に同社の戦略を聞いた。
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PS4実売9160万台超を訴求するSIE、eスポーツやtoioで新ユーザーにリーチ
2018年末に「PlayStation 4」の累計実売台数が9160万台を突破したソニー・インタラクティブエンタテインメント (SIE) 。競合他社が新しいゲーム機やサービスを発表するなか、今後どのような戦略を取るのか。ジャパンアジアリージョンオフィスでSVPを務める植田浩氏に話を聞いた。
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第13回 世界市場攻略に挑むグリー、5G時代到来も追い風に
2019年6月期通期では、グリーは前年比で減収減益の見込み。だが、海外市場への展開は好調だ。17年から、既存のタイトル群を世界各地域に順次配信し、収益に貢献している。20年以降は、新タイトルも投下する見込みだ。世界市場戦略を束ねる前田悠太取締役 上級執行役員に見通しを聞いた。
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第12回 LINEの強みをゲームに生かす 任天堂など外部企業とも連携
LINEが運営するゲームプラットフォーム「LINE GAME」。2018年は、「メリハリのある判断と、今までと切り込み方を変えた挑戦の年」だったという。18年度の動きや戦略から見えてきた、19年の動向を聞いた。
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第11回 コロプラが進める「新しい遊び方の提案」 海外製ゲームに危機感
日本のスマホゲームをリードしてきたコロプラが、強い危機感を抱いている。海外からの斬新なゲームが、市場を脅かし始めているからだ。同社の森先一哲取締役は、これまでの先入観にとらわれていた点を反省。2019年3月に組織改編を断行し、「新しい遊び方の提案」を推進。表現力強化にも力を注ぐ。
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第10回 賞金1億円の大会開いたCygames 『グラブル』もeスポーツ仕様に
「eスポーツ元年」と言われた2018年は様々な企業がeスポーツへの取り組みを本格化した。Cygamesは、賞金総額1億円超を賭けた『Shadowverse(シャドウバース)』世界大会を開催。eスポーツでの展開を見据えた新タイトルを投入するなど、業界をリードする。同社の木村唯人専務に聞いた。
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第9回 マイクロソフトが全社戦略にゲームを位置付け クラウド連携が軸
ゲーム開発スタジオの倍増や大型タイトルのリリース、サブスクリプション型サービス「Xbox Game Pass」の開始、クラウドゲームプラットフォーム「Project xCloud」の推進など、ゲーム関連の新たな施策を相次いで発表しているマイクロソフト。攻勢に転じた同社の戦略を聞いた。
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第8回 大ヒット「バンドリ!」に続く ブシロード、次の一手はDJ
ゲーム、アニメ、ライブなどを掛け合わせ、人気タイトルを育てるブシロード。関連CDシングルがオリコン上位を占めた『BanG Dream!(バンドリ!)』など、ヒット作を次々生み出している。そんな同社が次に仕掛けるのは“男性版”バンドリ!とDJ。創業者で取締役の木谷高明氏に話を聞いた。
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第7回 コーエーテクモ IPの力で500万本、月商10億円タイトルを目指す
2019年3月期決算(第3四半期)段階で最高益を更新しているコーエーテクモホールディングス。中核を担うコーエーテクモゲームスが勢いづいている。苦戦してきたスマートフォンゲームでの成功体験を糧に、セールス500万本級の家庭用ゲーム、月商10億円のスマホゲームを開発できるグローバル企業への成長を目指す…
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第6回 DMM GAMES、eスポーツ独自リーグやサブスクなどで新領域を開拓
18年は売り上げが頭打ちになったDMM GAMES。ゲーム運営にかかるコストと労力を減らすためにバックヤードの機能を強化し、外部のゲーム開発会社支援を打ち出した。サブスクリプションモデル、eスポーツの独自リーグなどの新しいビジネスへの取り組みも始めている。
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第5回 7周年の『パズドラ』 eスポーツ描くアニメで若年層を取り込む
7周年を迎えた『パズル&ドラゴンズ』。eスポーツへの展開や休眠ユーザーの復活や若年層の取り込みなど、2018年は同ゲームのさらなる活性化に積極的に挑戦した。新作の開発では「グローバルファースト」を目指すという同社の今後の取り組みなどを森下社長に聞いた。
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第4回 gumiの先行投資 VTuber、VRゲーム、ブロックチェーンが3本柱
2018年に一気に注目度が高まった「VTuber/バーチャルYouTuber」。その発信源の1つになったのがgumiグループだ。今年は、VTuber、VR、ブロックチェーンといった新しい分野や技術に積極投資していくという。gumiの創業者で、グループをけん引する國光宏尚会長に戦略を聞いた。
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第3回 スクエニ、デジタル販売を基盤に、ライブなど顧客との接点を強化
主要ゲーム会社のキーパーソンに、最新動向と今後の展開をインタビューするこの連載。3回目はスクウェア・エニックスの松田洋祐社長。デジタル販売の強化や、ライブ事業などを束ねる新部署の設立といった社内改革で、顧客との接点を強化したビジネスの構築を目指す。
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第2回 eスポーツ普及はカプコンの使命 次世代育成狙う新リーグも始動
前回、『モンスターハンター:ワールド』の大ヒットとデジタル戦略の強化について語ったカプコンの辻本春弘社長。今回は、ここ数年同社が非常に力を入れているeスポーツの進展について聞いた。既に新リーグを立ち上げ、eスポーツ事業のビジネス化に意欲を見せるカプコンの狙いとその将来像とは。
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第1回 『モンハンW』が成功 デジタル戦略の正当性を確信したカプコン
主要ゲーム会社のキーパーソンに最新動向と今後の展開をインタビューするこの連載。トップバッターはカプコンの辻本春弘社長。自社初の1000万本超えタイトルとなった『モンスターハンター:ワールド』の大ヒットで勢いは最高潮。その成功は、同社が推進するデジタル戦略にも好影響をもたらした。