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VRゲームは先行者が勝つ

VRゲームの状況はいかがですか?

18年のインタビューでもお話しましたが、VRは先行者が勝ちます。gumiとしてVRゲームで特に注目しているジャンルが大きく3つです。

 1つ目は、アニメ『ソードアート・オンライン』や映画『レディ・プレイヤー1』で描かれているような、多人数がオンライン上で同時にプレーするMMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)。2つ目は『フォートナイト』や『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PUBG)』のようなサバイバル系のシューティングゲーム。3つ目は『Minecraft』のようなクリエーションタイプのゲーム。この3つがVRに極めて相性がいいジャンルだと思っています。

 その中で僕らが開発しているのが前者2つ。子会社のよむネコが作っている『ソード・オブ・ガルガンチュア』というゲームは、VR空間で複数人がオンラインで同時プレーするVRMMO(Virtual Reality Massively Multiplayer Online)、僕らも出資していた米inXileが開発している『Wasteland : Frost Point』はVR版のオープンワールドサバイバルゲームです。inXileは米マイクロソフトに買収されましたが、VR関連は引き続き僕らがグローバルの配信権を持っています。年内のローンチに向けて、これらを絶賛開発中です。

子会社のよむネコが制作しているVRタイトル『ソード・オブ・ガルガンチュア』。刀を使って多人数で戦う剣戟もの
子会社のよむネコが制作しているVRタイトル『ソード・オブ・ガルガンチュア』。刀を使って多人数で戦う剣戟もの

そのほかで、今年力を入れていくのはどんなジャンルですか?

ブロックチェーンですね。

ブロックチェーン技術というと、仮想通貨以外のビジネスでは成功事例が出てない印象があります。ゲーム分野でブロックチェーンはうまく使われるようになりますか?

僕らが出資しているdouble jump.tokyoという会社の『My Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)』というゲームが、ブロックチェーンゲーム領域のデイリー・アクティブ・ユーザー数で世界1位になったんです。といっても5000人ぐらいなんですが、キャッチコピーが「ゲームにかけた時間もお金も情熱も、あなたの資産となる世界」なんです。

gumiグループが出資するdouble jump.tokyoが手がけるブロックチェーンゲーム『My Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)』
gumiグループが出資するdouble jump.tokyoが手がけるブロックチェーンゲーム『My Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)』

 ブロックチェーンを使うことで、デジタルデータはコピーされなくなって資産性を持つようになります。これがエンターテインメント的に面白いところ。例えば『マインクラフト』の中ですごい家具を作る人がいたら、その家具が「誰々が作った家具」として価値を得たり、ゲームの中の武器が一点ものならそれはそれで価値が出たりする。デジタルデータがユニークになることでアセットバリューを持ってくるんです。すると、ゲームの中にリアルな経済圏が生まれます。ゲームをしながらお金を稼げるようになるわけです。

 今まで「ずーっとゲームをやっている」と親から注意された人って多いと思うんです。時間の無駄だとか生産性がないとか。ゲームは達成感を味わえるし、友情や愛情も育めます。でもお金を稼ぐことができなかったんです。今後はゲームの中ですごいものを作ってお金を稼いだという人が出てくるのかなと。

 ゲームは、これまでさまざまに変遷してきました。昔はお金を払ってプレーする「ペイ・トゥ・プレー」。その次に無料でプレーできる「フリー・トゥ・プレー」。eスポーツが盛り上がってくると、他の人がプレーするのを見る「プレー・フォー・ウオッチ」となります。

 eスポーツがここまで盛り上がっているのは、ゲームをしているだけでお金を稼げる人が出てきたからだと思うんです。今度のブロックチェーンゲームは、自分が好きなようにプレーして、その中でお金を稼げるようになる「プレー・トゥ・アーン」。ゲームが今までとは違うところに到達するんじゃないでしょうか。