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 今回は、社内の他部署を説得できないという山下課長(仮名)からの相談です。

 お客様相談室の課長を務めており、アフターサービスの改善について技術部のスタッフと議論していますが、なかなかまとまりません。技術部のスタッフの言い分はこうです。

「技術部はそれでなくても人手が不足しているので無理ですよ」

「それにコストがかかり過ぎます。お客様には我慢してもらうしかないと思います」

 私としては、お客様からの要望が多いので、何とか改善の方向を探りたいのです。ところが、議論が進めば進むほど、互いの立場や制約条件の違いがはっきりしてきて、現状維持という結論になってしまいそうです。

 他部署を説得できれば、もっと良い仕事ができると思うのですが、どうすれば立場や制約条件の違う他部署のスタッフを説得できるでしょうか。

周囲を巻き込む力とは

 ビジネスシーンでは仕事が大きくなればなるほど、多くの関係者と関わることになります。リーダーがいくら優秀であっても、周囲と足並みがそろわなければ、大きな成果を挙げることは難しくなります。周りの協力を得て仕事を進めていくことができれば、大きなプロジェクトを効率良く進められます。

 成果を上げるためには、「関係者をいかに巻き込むか」が大切です。仕事の規模が大きくなるほど、優秀な協力者の存在が重要となります。自分を冷静に分析し、不得意である部分は思い切って人に任せることも、仕事を円滑に進める上で重要な判断だといえます。

 例えば、米アップル(Apple)の創業者スティーブ・ジョブズ氏は、強い個性と才能を持った人物でしたが、常に自分の経営能力を疑問視していたと言われています。彼があれだけの成功を収めることができたのは、自分の弱みを認識し、他の有能な人材を巻き込んできたからでしょう。

 限られた短い時間の中でも最大のパフォーマンスを発揮するために、周囲と連携して顧客のニーズに応えて成果を上げることは、リーダーに求められる必須のスキルの1つなのです。