今回は、部下がマイナス思考から抜け出せないという悩みを持つチームリーダーの西田さん(仮名)からの相談です。
あるソフトウエア開発チームが開発したシステムのプログラムにおいて、顧客へ納入する直前に不具合が見つかりました。主担当だった青木君(仮名)はすっかり落ち込んでしまい、お客様に迷惑が掛からないかと焦っています。
西田リーダー:「なぜ、そんな不具合を出してしまったんだ?!」
青木君:「現在、原因を確認しています」
西田リーダー:「君は主担当として、どうするつもりなんだ!」
青木君:「……」
青木君は、ますます落ち込んで、もう仕事をしたくないと言っています。
リーダーの声の掛け方
こんなとき、叱責してしまうリーダーの方が多いと思います。ですが、こんなときだからこそ、リーダーはこう声を掛けてみてはどうでしょうか。「不具合が見つかったので、2度と同じ間違いをせずに済むね。私たちが今できることは何か、一緒に考えよう」。
不具合というネガティブな出来事は変えられません。でも、「これで同じ不具合は起きない」「そのことが今回で分かってよかった」というプラスの意味を付け加えています。
目標達成に向かうプロセスでは、順風満帆にいくことはまずありません。失敗や困難に直面することの方が多いでしょう。プラス思考とは、「きっとうまくいく」という良い方向に考えが向くこと。特に、悪い状況の中でも前向きに考え、物事を肯定的に捉えることです。
プラス思考は、困難なハ―ドルを乗り越えるときに有効なパワーとなります。