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 今回は、チームをうまくまとめられないと感じている上田マネジャー(仮名)からの相談です。

 先月、私は新しいチームのリーダーに任命されました。でも、正直に言って自信がありません。先日、同期の武田マネジャー(仮名)に社内で会いました。

武田マネジャー:「最近どう? メンバーとうまくいってる?」

上田マネジャー(私):「うーん……。何かチームという感じがしないんだ」

武田マネジャー:「仲が悪いの?」

上田マネジャー:「そうじゃないんだけど、チームとしてのまとまりがなくて……」

 何とかチームをうまくまとめていきたいと思っているのですが、どのように行動すればよいでしょうか。

 私たちはさまざまな場面でチームをつくって活動しています。プロジェクトチームのように明確な形で行動することもありますし、部署の中で1つの仕事に複数のメンバーが関わるような形が見えにくいこともあります。いずれの場合でも、チームは複数の人が活動することで、個人がそれぞれ行う仕事の合計以上の価値を生み出すことを目指しています。

 多様な人材の多様な働き方が進む昨今では、チームのメンバーのまとめ方に困っているリーダーは少なくありません。チームを「チームらしく」まとめていくためには何が必要なのでしょうか。

(出所:日経クロステック)
(出所:日経クロステック)
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組織の3要素とは

 2人以上で何かを成し遂げようとするとき、そこに組織が生まれます。なぜなら、1人の人間の力には限界があり、他者と力を合わせて仕事をするほうがより多くの成果を上げることができるからです。

 米国の経営学者であるチェスター・バーナードは、組織は次の3つの要素によって成立すると提唱しました。

  • [1]共通の目的を持っていること
  • [2]互いに協力する意思を持っていること
  • [3]円滑なコミュニケーションがとれていること

 駅のホームで電車を待っている人には「電車に乗る」という共通の目的があります。しかし、目的を果たすために互いに協力したり、コミュニケーションをとったりすることはないので、組織とは言えません。

 では、野球のチームはどうでしょうか。相手チームよりもできる限り多く得点することを目的としている集まりであり、目的に向かって話し合い、協力して、互いに貢献しようとします。従って、組織と言えるのです。