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 今回は、部下が仕事の期限を守れないと嘆いている広瀬リーダー(仮名)からの相談です。

 今週、私(広瀬リーダー)はメンバーの浅井さん(仮名)に「今週中にA社に提出する資料を作成しておいて」と頼んでいましたが、期限になっても完了しませんでした。

広瀬リーダー:「なぜ、できていないんだ」
浅井さん:「そうおっしゃっても、今週は他の業務で忙しかったんですよ」

 最近、部下に頼んだ仕事が期限通りに終わっていないことが多く、チーム全体の仕事がうまく進まないので、いらいらしてしまいます。部下が期限を守るようになるためには、どのように指導すればよいでしょうか。

 「簡単な提出物ですら期限を守れない」「その仕事ではなく、こちらから最初に手を付けてほしかった」「何度教えても指示通りに行動してくれない」──。

 スケジュール管理が苦手なメンバーの指導に悩むリーダーは少なくありません。リーダー自身がスケジュール管理をしっかりしているつもりでも、期限を守れないメンバーがいれば、チーム全体の業務が滞ってしまいます。

(出所:日経クロステック)
(出所:日経クロステック)
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スケジュール管理ができない理由

 あなたの部下は、なぜスケジュール管理ができないのでしょうか。その原因を考えてみましょう。

(1)期限を守らなくてもよい雰囲気になっている

 期限になっても仕事が完了していない状況をリーダーが許すことが続くと、メンバーは「納期を守らなくても問題ない」と認識してしまいます。

 「以前、同じような状況で納期を守らなくても大丈夫だった」という体験が繰り返されると、メンバーの間には次第に緊張感がなくなっていきます。そうしたメンバーが増えると、期限を守らなくてもよいという雰囲気がチーム内に出来上がってしまいます。

(2)スキルや能力が不足している

 メンバーは納期に間に合わせようと必死に頑張っているのですが、仕事を進める能力が足りずに、オーバーフローしているケースがあります。

 このような場合は、現状を一緒に整理し、業務スキルの向上に向けてサポートする必要があります。新人や新しい業務を始めたメンバーはこうした状況に陥ることが多くなります。

(3)仕事の優先順位が付けられない

 スケジュール管理ができないメンバーは、仕事の優先順位を考えずにスケジュールを立ててしまう傾向があります。

 やるべきことの優先順位が曖昧なままでスケジュールを立ててしまうと、緊急度の低い仕事から進めてしまって納期が守れなかったり、時間をかけて行うべき仕事を後回しにしてしまったりして、最終的に時間が足りずに仕事の質が下がってしまうことになります。

(4)仕事にかかる時間の見通しが甘い

 作業の見積もりが甘く、うまくスケジュールに落とし込めていない場合があります。例えば、1時間で終わると思って計画を立てたものの、結局3時間かかっても締め切りが守れなかったというような場合です。

 仕事にかかる時間を正しく把握できていないと、想定した時間を大幅に超えてしまったり、長時間かかる仕事を後回しにしてしまったりして、挽回できなくなります。

(5)情報共有ができていない

 他のメンバーと連携して進めなければならない仕事は、情報共有ができて初めて適正に進めることができます。

 メンバーが、他のメンバーや関係者と情報共有が正しくできていないと、気が付いたときには、周囲と進捗が大きくずれていたという事態を招くことも少なくありません。