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 チームリーダーの千葉さん(仮名)は、入社3年目の太田さん(仮名)の机がいつも仕事に関係する物で山積みになっているのを見て、仕事の進め方を何とか改善してほしいと考えています。

 太田さんの仕事ぶりを見ていると、早めにやらなければと思いつつも先延ばしにしているようです。仕事を抱え込んで時間に余裕がなくなり、何から手を付けてよいのか分からなくなっているように見受けられます。小さな仕事もため込んでしまうので、より時間がかかってしまっています。太田さんがもっと効率良く仕事を進められるようにするには、どのように指導すればよいでしょうか。

 「資料の作成や会議、見積もり、メールの返信、企画提出、プレゼンテーション準備など、仕事が山積みになってしまい、どこから手を付ければよいか迷ってしまう」、「とりあえず急ぎの仕事を片付けようと片っ端からやっているが、効率が悪くて、結局毎日残業になる」、「毎日たくさんの業務をこなしているのにもかかわらず成果が出ない」、「就業時間内に業務がなかなか終わらない」──。これらは全て、やるべき仕事の優先順位が付けられていないことが原因です。

 時間は有限です。適切に優先順位を付け、優先度の高い仕事から集中して取り組むことが大切です。仕事の優先順位は、重要度と緊急度で判断します。そうすれば業務効率が上がり、山積みになっている仕事を効率良く片付けることができます。

重要度と緊急度のマトリクス
重要度と緊急度のマトリクス
(作成:日経クロステック)
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重要度と緊急度のマトリクス

 重要度と緊急度のマトリクスは、スティーブン・R・コヴィー氏が著書である『7つの習慣』で提唱したタスク管理手法です。縦軸と横軸にそれぞれ「重要度」と「緊急度」をとり、その4つの領域にタスクを分類するものです。

[1]重要度も緊急度も高いタスク

[2]緊急度は高いが、重要度が低いタスク

[3]重要度は高いが、緊急度が低いタスク

[4]重要度も緊急度も低いタスク

 重要度では、物事の本質や成否に関わるかどうかを判断します。重要度が高いタスクとは、会社の事業などに直接影響を与えることや自身の健康面に関わることなど。おざなりにしてしまうと長期的に影響が出るものです。ただし、必ずしもすぐに対応しなければならないとは限りません。

 緊急度では、すぐに対応しなければならないかどうかを判断します。緊急度が高いタスクには、突然の来客や日報の作成、会議の議事録作成のほか、それほど重要ではない電話応対などもあります。このように、緊急度の高いものの中には、それほど重要ではないことも含まれます。

 つまり、大切なのは「重要度=緊急度」ではないということです。納期が設定されていなくても重要なタスクはすぐにこなすべきであり、緊急で重要度の低いタスクは、できる限り短い時間で片付けるなどの工夫が必要です。