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 初めて部下を持つことになった東山マネージャー(仮名)は、部下の育成について悩んでいます。

 今年から初めて5人の部下を持つことになりました。昨年まで私は部下として上司から指示をもらい、「報・連・相(報告・連絡・相談)」をしてアドバイスを受ける。これを繰り返しながら会社の目標に向かって行動してきました。ところが、管理者になってみると、部下1人ひとりの価値観はさまざまで、モチベ―ションもスキルも違います。同じ指示をしても、それぞれで受け止め方が異なります。そんな部下たちをどのように指導していけばよいのか悩むことばかりです。部下を育てるために、どのように進めていけばよいのでしょうか。

 初めて部下を持つ管理職はもちろん、経験を積んだ管理職でも、部下の育成に悩んでいる人はたくさんいます。「部下のパフォーマンスがなかなか上がらない」「自身の業務量が増えて部下の指導が行き届かない」「最近の部下をどのような方向で育てたらよいのだろうか」……と。

 部下は通常複数の仕事を担っており、仕事の進め方も多様化してきています。 仕事に対するモチベーションやスキルもそれぞれ異なります。 組織のパフォーマンスを上げるためには、部下1人ひとりが持っている課題を理解し、それぞれに合った育成方針が必要です。

 適切なアプローチを行うには、管理者が部下1人ひとりのモチベーションやスキルを把握した上で、どのようなマネジメントスタイルが適切なのかを考えて実践する必要があります。ここで言うマネジメントとは、「指示」と「関与」のバランスです。

 そのために有効なのが「WILL-SKILLマトリクス」です。

WILL-SKILLマトリクス
WILL-SKILLマトリクス
(作成:日経クロステック)
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WILL-SKILLマトリクス

 WILL-SKILLマトリックスとは、「やる気(WILL)が高い/低い」と「能力(SKILL)が高い/低い」を2軸に置き、部下のタイプを4つに区分して把握して、より適切な指導や指示、アドバイスの方法を考えるためのフレームワークです。

 組織の人材を次の4タイプに分けることができます。

[1]やる気も能力も高いタイプ

[2]やる気は高いが、能力が伴わないタイプ

[3]能力は高いが、やる気が伴わないタイプ

[4]やる気も能力も伴わないタイプ

 部下がどのような状態にあるかを把握することで、組織としてさらに成果を出すために適切なアプローチを考えるヒントになります。