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 総務部の森田課長(仮名)は、8人の部下を持ち、毎日忙しく業務をこなしています。

 ある定例会議の日、開始時間に少し遅れて会議室の前まで来ると、メンバーたちの話し声が聞こえてきました。

メンバーAさん:この会議、いつも長いんだよなぁ。

メンバーBさん:私たちって、そもそも参加する必要があるのかな。

メンバーCさん:課長が1人でしゃべっているから、退屈なんだよね。

 私は、毎週開く定例会議は全社の最新情報を共有したり、各メンバーの業務の進捗を確認したりして指示を行う大切な場だと思っていました。ところが、皆が「意味がない」と思っている会議に無理に付き合わせていたのかと思うと、本当にがっかりしてしまいました。皆が意欲的に参加して生産性の高い会議にするためには、どうすればよいでしょうか。

 皆さんの会社では、1日にどれくらいの会議がありますか。全社の定例会議や部門の定例会議、チームの定例会議、業務改善会議、企画会議……。管理職ともなると会議に出席するのが仕事のようになり、本来の仕事をする暇がないということもあるのではないでしょうか。

 会議は、意思決定や方向性の確認のために不可欠です。良いアイデアや意見が生まれることも多く、仕事を進める上で大きな役割を果たします。一方で、参加者が「何のための会議か分からない」、「ダラダラと長くて結論が出ない」、「特定の参加者しか発言しない」などと感じる会議も少なくないのではないでしょうか。

 このような会議が行われていると、業務の効率性に大きなマイナスとなってしまいます。会議の生産性を高めるには、どんな工夫が必要なのでしょうか。

会議の生産性を高めるポイント
会議の生産性を高めるポイント
(作成:日経クロステック)
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無駄な会議と感じる理由

 会議の参加者が無駄だと感じるのは、どのような会議かを考えてみましょう。

(1)会議の目的がはっきりしない

 会議の中には、会議を開くこと自体が目的となっているものもあるはずです。電子メールでの情報交換やレポート報告で十分なのに、わざわざ人を集めて開催するほどのことなのかを検討する必要があるでしょう。目的があいまいな会議は論議を深められず、無駄な時間と感じてしまいます。

(2)会議の時間を守らない

 終了時間が決まっていない会議は終わりが見えないため、ダラダラと議論が続いたり、参加者の集中力が切れたりする原因となります。良い案が出ないからといって、時間をかける会議は意味がありません。ただ時間だけを浪費する無駄な会議となりかねません。

(3)決定を先延ばしにする

 結論を出す意識が参加者に徹底されていないと結論が先延ばしになりがちです。その場で判断して決められる人が参加することが必須です。会議開始前に、「今日はこれだけは必ず答えを出す」と決めておくことで、たとえ議論が脱線しても修正しやすくなります。

(4)発言しない参加者がいる

 会議とは本来、参加者全員が意見を出し合って進めていくものです。一部の人だけが発言して決めるのであれば、他の参加者にとっては無駄な時間となります。会議の時間を無駄にしないためには、必要な参加者を厳選し、それぞれに緊張感を持って出席してもらうことが必要です。

(5)用意する資料が多すぎる

 資料が多すぎると、資料に目を通すことに注力してしまい、意見交換や討論などの本来行うべきことがおろそかになってしまいます。必要以上に資料が多い会議は、事前準備にも時間がかかります。資料はできる限り要点を絞って作成し、分量を最小限に減らしましょう。