全2728文字
PR

 金井さん(仮名)は、リーダーとして、スタッフ6人をまとめる役割を任されています。

 私は、今年度から6人のスタッフのとりまとめ役を任されました。スタッフは年齢も経験もさまざまです。目黒さん(仮名)は、一匹狼タイプで周囲から仕事がやりづらいと不満が出ています。石田さん(仮名)は、成果が出ないと落ち込んでやる気をなくしてしまうタイプ。そして、田代さん(仮名)は、仕事は細かくやるのですが、いつも期限を守れません。私はリーダーとして、メンバーをしっかりまとめていきたいと思っているのですが、このスタッフたちでこれから成果をうまく出せるのか、不安でたまりません。このメンバーで成果を出すには、私はどうすればよいでしょうか。

 仕事は早いが、途中の報告・相談をしないメンバーがいたとします。他のメンバーとの連携が必要な仕事では、周囲からやりづらいと思われるでしょう。でも1人で進めることができるような仕事であれば、行動力を生かして、スピーディーに成果を出せるかもしれません。

 人は誰もが長所と短所を持っています。短所が気になって合わないと思う人でも、仕事上では良い関係を築く必要があります。

 チームビルディングをするときには、「リフレーミング(Reframing)」が有効です。出来事を違う枠組みで考えたり、相手の行動や関係性を別の視点で見たりすることで、仕事や人間関係をスムーズにすることができます。

リフレーミングの方法
リフレーミングの方法
(作成:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

リフレーミングとは

 リフレーミングとは、物事を見る枠組みを別の視点で見直すという意味の心理用語です。ある出来事や状態を今の見方と少し変えることで意味合いを変化させて、もともと感じていた感情を変えることです。

 どのような視点を持つかによって、出来事の捉え方は全く異なります。同じ作業をしていて、「あと15分しかない」と考えるか「まだ15分もある」と考えるかで、状況は同じでも感じる気持ちは全く違ってきます。大きな失敗をして落ち込んでしまうような状況でも、良い経験になったと捉えることができれば、次の行動に踏み出すことができます。

 リフレーミングをすることで物事への解釈が変わり、苦手意識を克服したり、自信を持って取り組んだりすることができるようになります。

 リフレーミングには、大きく分けて2つの種類があります。

[1]状況のリフレーミング

 人や物事、出来事などが置かれている状況や背景の枠組みを改めて考え直すことです。

 例えば、「○○さんは細かいことが気になって行動が遅いが、経理などの業務には向いている」「今回の大きな仕事は、成果に結びつかなかったが、貴重な経験を積んだと分かる」といった感じです。

[2]意味のリフレーミング

 これは、他にどんな意味があるのかという物事の意味を考えて枠組みを変えることです。

 例えば、「けがをして休んで仕事が遅れたが、自分の将来をゆっくり考えることができた」「今度の仕事は全く経験がないが、新しいことにチャレンジできる良い機会だ」などといった感じです。