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 リーダーの神田さん(仮名)は、自部署の業務改善をもっとスピーディーに進めたいと考えています。

 私は半年前に製造現場から総務部に異動してきました。製造現場では日ごろから徹底的に作業のムリ、ムダ、ムラを見つけ出し、継続的に業務改善を進めるのが当たり前でした。ところが、オフィス業務に移ってから、メンバーの日々の業務を見ていると、「今までそのやり方でやってきたから」「前任者から教わったから」という理由で続けている業務がしばしば見受けられます。「皆で改善していこう!」と声を掛けるのですが、メンバーの反応はいまいちです。メンバーにどのように指導すれば、効率的に業務改善を進められるのでしょうか。

 「これ、本当にやる必要あるのか」「そもそも報告することが多すぎる」……。日々の業務において、こんな思いは誰もが持っているはずです、

 さまざまな業務の問題をその場しのぎで対処しても、部分的に良くなることはありますが、根本的な解決にはなりません。

 オフィス業務では、製造部門とは違って業務内容が明確になっていないことが多くあります。そのため、簡単には業務の課題が把握できず、適切な手を打ちにくいというのが現実です。根本的な解決策を検討するためには、現在の業務内容を把握し、目的に合わせて業務フローを見直す必要があります。

ECRSの原則
ECRSの原則
(作成:日経クロステック)
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ECRS(イクルス)の原則とは

 業務を4つの視点で改善するフレームワークとして「ECRS(イクルス)の原則」があります。本来、製造現場の生産管理におけるプロセス改善に使われるフレームワークですが、その考え方は、営業、開発、人事・総務などの間接部門の業務改善にも活用できます。

 ECRSは、次の4つのステップで構成されています。

[1]Eliminate:排除(なくせないか)

[2]Combine:結合(一緒にできないか)

[3]Rearrange:交換(順序を変更できないか)

[4]Simplify:簡素化(単純化できないか)

 ECRSはE→C→R→Sの順に進めることで、効果が高くなります。やみくもに業務改善に着手すると、抜けや漏れ、重複が起きやすくなります。この順番に業務を見直していくことで、リソースを抑えながらコスト削減の効果を最大にすることができます。