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 経理課長の久保さん(仮名)は部下が挨拶をしないことで悩んでいます。

 昨年配属された高田さん(仮名)は、自分から挨拶(あいさつ)をすることがほとんどありません。職場のメンバーが「おはよう」と声を掛けても、知らん顔です。私からも注意はしているのですが、全く改善されずに現在に至っています。同じ職場にいても挨拶さえできないのでは、人間関係がうまくいくはずがありません。このような部下にはどのように対応すればよいのでしょうか。

 朝、出勤して顔を合わせても挨拶しない部下がいると、「挨拶ぐらいきちんとしたらいいのに」「挨拶1つできずに何ができるんだ」「一体どんなしつけを受けてきたんだろう」と、気分がめいります。そして、「挨拶の大切さを教えなければ」と考えるでしょう。

 でも、何度も注意をして「うるさい上司だな」「面倒な人だ」と思われるのは嫌だし、互いの関係が悪くなってしまいそうで、挨拶の大切さを教えることをためらってしまうという経験はないでしょうか。最近は、挨拶できない人が増えてきました。こちらが挨拶をしても、目も合わさずに通り過ぎて行ってしまう……。そんな挨拶ができない部下が1人や2人はいるはずです。

 たかが挨拶と侮ってはいけません。挨拶が活発な組織は、必然的にコミュニケーションの量が増え、結果的に業績にも良い影響を与えるのです。

挨拶はコミュニケーションの第一歩

 挨拶はコミュニケーションの第一歩であり、相手の存在を認めていることを積極的に伝える行動です。挨拶は社会人として当たり前の行動であるにもかかわらず、職場に挨拶の風土が根づいていなかったり、効率を優先して挨拶やちょっとした雑談さえも禁止していたりする職場もあります。

 互いに一言挨拶の言葉を掛けることで、会話が始まり、話を広げることができます。その結果、風通しの良い風土が構築されて「報・連・相」が活発になり、互いの信頼関係を構築して協働することで、良い成果につながるのです。明るい挨拶が職場に根づけば、皆が働きやすい職場へと変化していきます。

 挨拶は人から強要されるものではありません。必要性を感じて、各人が主体的に取り組まなければ、職場に根づきません。挨拶は、することが目的ではなく、明るく元気で働きやすい職場風土づくりをするための手段の1つです。働きやすい職場は業績の向上につながり、企業のイメージアップや顧客の満足度の向上にも大きく貢献するのです。

挨拶を職場に浸透させる方法
挨拶を職場に浸透させる方法
(作成:日経クロステック)
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