会議で若手メンバーが発言しないと悩んでいる本間リーダー(仮名)からの相談です。
毎月行っている定例会議で、私が「誰か、意見のある人はいますか」と聞いても、誰も手を挙げません。結局、私が最初から最後まで一方的に話す状況になってしまいます。そのため、つい「なぜ意見を言わないの?」といらだちをぶつけてしまいがちです。会議は、参加者の発言がないと成り立たない場だと思っています。なかなか発言しない部下に対してどのように対処すればよいでしょうか。
組織の中で動いていれば、会議は必要不可欠です。でも、「意見が出ないままダラダラと時間が過ぎていく」「会議の時間が、ほぼリーダーの話で終わってしまう」「情報共有や進捗確認ばかりで、意見を出しようがない」……。こうした会議になっていないでしょうか。
参加者の知恵と経験、情報を結集させて成果を生み出すはずの会議が、誰も発言せずに終わってしまえば、「ムダな会議」となってしまいます。有意義な会議とするためには、会議に参加する全員が意見を出しやすい雰囲気をつくることが大切です。
意見を出しやすくする場とするために有効なのが、グランドルールの設定です。
グランドルールとは
グランドルールとは、会議やミーティングを活性化するために、あらかじめ定めておくルールのことです。グランドルールを策定すると、参加する全員がそのルールを守り、対象となる場に臨めます。ファシリテーターが会議前に設定する場合や、ある程度大枠を決めておいて、参加者と共に作っていく場合もあります。
目的は、安全な場をつくることにより、参加者の多様な意見やアイデアを引き出して、その場のアウトプットをより価値の高いものにすることです。
会議を活性化させるグランドルールとして、次のような例があります。
- 会議の2日前に資料を配布する
- 会議の開始5分前に集合する
- 人が意見を言っているときには話を挟まない
- 1人当たり1回は必ず意見を言う
- 人の意見にはうなずく
- 分かりやすい言葉を使う
- 否定するときは代替案とセットで行う
- 会議の最後に決まったことを再確認する
- 会議は予定時間内に終了させる
グランドルールは、会議に臨む参加者の行動や具体的な言動に関わるものです。会議の目的を意識し、場面や内容を踏まえたルールを設定する必要があります。