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 「横方向の通気は効くのか?」「屋根の通気層に関する規定は?」。屋根断熱の結露トラブルを回避する秘策を、経験豊富な実務者と専門家に聞いた実践例から紹介する。

Q. 横方向の通気は利くのか?
A. 湿度が高くなる可能性がある

 屋根断熱で棟換気を棟の一部に取り付けた場合、横方向の通気経路が必要になる。屋根断熱の結露トラブルに詳しい神清(愛知県半田市)の神谷昭範常務は、空気が横方向に流れる影響を調べるために、棟換気を取り付けた実大模型で測定を実施した。

 測定したのは、横方向の通気経路につながる通気層と、棟換気に直結する縦方向の通気経路の通気層における温湿度だ〔写真1〕。

〔写真1〕横方向の通気層は多湿
〔写真1〕横方向の通気層は多湿
実大模型の棟換気と野地板の状況。屋根葺き材を設置する前の状態だ(写真:神清)
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 野地板の湿度は前者が後者よりも常に高くなり、最大で約20ポイント差がついた。さらに、前者は湿度が一時的に100%になった〔図1〕。神谷常務は「横方向の経路は空気の流れが悪くなっている可能性がある。棟換気を連続して取り付け、横方向の経路を減らしたほうがいい」と助言する。

〔図1〕横方向の通気層は多湿
〔図1〕横方向の通気層は多湿
野地板の通気層側の湿度の推移。横方向の通気経路では一時的に湿度が100%を超えた(資料:神清)
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