2019年4月6日、米ニューヨークのマンハッタン中心部にある、“エンターテインメントの殿堂”「マディソン・スクエア・ガーデン(MSG)」が、1万6000人を超える観客で満員札止めになった。プロレスの本場である米国に初進出した、新日本プロレスリングの興行「G1スーパーカード」が催されたためだ。
新日本プロレスはSNSを活用したマーケティングにたけていることで知られている。今回のMSG興行の成功の一因もそこにある。創設3年目のシーズンを終えた、公益社団法人 ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)も同様だ。SNSを積極的に活用することで、着実にファンを増やしている。
近年、一般企業のみならず、スポーツクラブやリーグがSNSを活用したマーケティングに力を入れている。しかし、新たなファン獲得がうまくいかない、他の業務に圧迫され十分な対応ができていないなど、苦戦を強いられるケースも珍しくない。
2019年1月26日に開催された「スポーツアナリティクスジャパン(以下、SAJ)2019」(主催:日本スポーツアナリスト協会)では、「Bリーグと新日本プロレスはどうやってSNSでファンを獲得したのか」と題するセッションが行われた。登壇したのは新日本プロレスリングの広報宣伝部グローバル&デジタルメディアセクション課長の真下義之氏、Bリーグ PRグループ・強化育成グループ シニアマネージャーの増田匡彦氏、同じくBリーグ PRグループ広報の新出浩行氏。モデレーターは博報堂DYメディアパートナーズ コンテンツマーケティング部・部長の森永真弓氏が務めた。