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日本を代表するダンス&ボーカルグループ「EXILE」。このグループの一員であるEXILE TETSUYA氏(以下、TETSUYA氏)が、ダンスを軸にしたスポーツと教育に関わる取り組みを進めている。同氏は2017年、グループとしての活動の傍ら、早稲田大学院(修士課程)に入学し、ダンスと教育をテーマにした修士論文は優秀論文賞に輝いた。2019年末には初の著書となる『三つ編みライフ ~夢を叶えた31の言葉~』(日経BP)を出版している。同氏は「ダンス」「研究」「コーヒービジネス」という自らが立てた3つのミッションを並行的に遂行しており、それが“三つ編み”のようにな相乗効果を生み出している意味がタイトルに込められている。TETSUYA氏に今後のビジョンや経営、さらにダンスをスポーツビジネスや教育に活用する取り組みについて聞いた。(聞き手:上野直彦=スポーツジャーナリスト、久我智也)

中学校向けにダンスの映像教材を制作

パフォーマーとして知られるTETSUYAさんですが、2017年に早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(社会人修士課程1年制)に入学し、「ダンス×スポーツ」の可能性について研究されました。大学院に入学するきっかけは何だったのでしょうか。

TETSUYA 2011年に雑誌『月刊EXILE』の中で、ダンスパフォーマンス向上のためにさまざまな観点からダンスを研究する「EXILEパフォーマンス研究所(以下、E.P.I)」という連載企画をスタートしました。その企画でアスリートや大学教授など、いろいろな分野の方にお会いして行く中で、大学に通ってしっかり勉強してみたいという思いを抱き始めました。

 その後、淑徳大学から客員教授のお話を頂き、講義をする機会などにも恵まれたのですが、E.P.Iの活動を続ける中で学習意欲はどんどん高まっていきました。そんな折、僕たちと同じ事務所(LDH JAPAN)で仕事をされていた長塚智広さん(アテネ五輪自転車競技銀メダリスト)に、早稲田大学の平田竹男先生(早稲田大学大学院スポーツ科学研究科教授、内閣官房参与、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局長)を紹介して頂きました。長塚さんが平田ゼミの卒業生だったんです。

 平田教授と初めてお会いした際、「ダンスをスポーツにしたい」「ダンスを教育に取り入れたい」といった夢を伝えたところ、「それなら僕のところで勉強してみますか」と言って下さりました。それが入学した経緯です。

大学院での研究成果をまとめた修士論文『必修化以降の中学校における現代的リズムのダンス授業の現状と処方箋』は、優秀論文賞も受賞しました。なぜ、ダンスを教育分野に活用することを考えたのでしょうか。

TETSUYA  2012年から全国の中学校でダンスが必修科目となりました。そのとき、全国の体育の先生から「ダンスの指導方法を教えてもらいたい」という声がたくさん届きました。ダンスを教える立場であるものの、どうやって指導していけばいいのか困惑している先生方がたくさんいることがわかってきました。だから大学院では、そんな先生たちの助けになるような研究をしたいと考え、論文を書き上げました。

早稲田大学大学院修了時の1コマ
早稲田大学大学院修了時の1コマ
(写真:LDH JAPAN)
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書き上げた論文をどのような形で具現化していくのでしょうか。

TETSUYA 論文を書きながら改めて感じたのは、ダンスを文章で表現するのは非常に難しいということです。このため、先生たちが論文を読んでもすぐに役立てられるわけではありません。

 そこで、映像教材を制作する方がいいのではないかと考えました。いきなり完成形を作るのは難しいので、プロトタイプを作って先生や生徒の意見を聞きながら、中学校におけるダンス授業で使用する映像教材づくりを行っています。2つの中学校をモデル校にして、僕が制作した教材映像をもとに授業に取り組んでもらっています。先日、発表会を見に行きましたが、生徒たちが想像以上に上手に踊れていたので、いい感触を抱いています。

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