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 新型コロナ禍による外出制限や営業禁止措置などにより、米国ではスポーツジムチェーンの倒産が相次ぐ事態となっている。対照的に活況を呈しているのが、インターネットを活用し在宅でトレーニングができる「コネクテッドフィットネス」「バーチャルフィットネス」と呼ばれる分野である。

 その筆頭が米Peloton(ペロトン)だ。利用者は同社が販売する、ネットに接続でき、スクリーンを搭載したエクササイズバイクやランニングマシンのトレッドミルを購入し、月39ドルのサブスクリプションサービスに加入することが基本となる。同社は数千のフィットネス動画と様々な音楽データを提供しており、これを視聴しながらトレーニングできる。

家にいながらライブ中継のレッスンを受けられるPelotonのサービス(写真:Peloton)
家にいながらライブ中継のレッスンを受けられるPelotonのサービス(写真:Peloton)
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 ただし、それ以上に魅力的なのがライブ中継でのレッスンである。毎日20以上のレッスンが配信されるほか、SNS機能も有しているため、まるでジムで実際にレッスンを受けているような感覚でトレーニングを行える。

 これが巣ごもり需要にまさにフィットし、サブスクリプション加入者は2020年5月に100万人を突破し、パンデミック後の同社の株価は以前の200%近くまで急騰した。これを受けて、同社はこれまで2245ドルだったバイクの価格を9月9日から1895ドルに引き下げ、新たに2495ドルの上位バージョンを発売した。さらに現行では4295ドルのトレッドミルについて、21年には2495ドルの廉価バージョンを発売するとした。積極的な価格戦略で、さらなる拡大を狙う。