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 米国のスポーツ界で、ブロックチェーン技術を使うデジタル資産「NFT」(Non-Fungible Token:非代替性トークン)が大ブームとなっている。

 NFTは動画をはじめとしたデジタルコンテンツや作品がオリジナルであることの証明書(トークン)を、誰も改ざんできないブロックチェーンで管理する仕組みだ。これまでコピーが簡単だったデジタルの表現物をNFTを介することでオリジナルであることを担保しながら、売買することが可能となったのである。「デジタル・コレクティブル」などとも呼ばれている。

 日本でもVRアーティストのせきぐち あいみ氏の作品が約1300万円で落札されたり、2021年3月17日にはゲーム大手のスクウェア・エニックスがブロックチェーンアプリ開発企業のdoublejump.tokyoと協業して同技術を活用したNFTコンテンツの開発を始めると発表したりするなど、注目度が高まっている。

 そのNFTでいち早く成功を収めているのがプロバスケットボールのNBAだ。「CryptoKitties」などのブロックチェーンゲームを展開する米Dapper Labsと共同で、デジタルカードサービス「NBA Top Shot」を20年10月に開始した。選手のハイライト動画を複数納めたパッケージを販売している。パッケージには「Common」「Rare」「Legendary」などの種類があり、NFTであるために所有権が証明される。この所有権をファンは再販市場で自由に売買できるのだ。

「NBA Top Shot」のWebページ
「NBA Top Shot」のWebページ
(図:NBA)
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 今年2月にはスター選手、レブロン・ジェームズの「Cosmic」というタイトルのダンクシュート動画が20万8000ドルで、ザイオン・ウィルアムソンの「Holo MMXX」というブロックショットの動画が10万ドルで落札されて話題となった。これまでに取引額の合計は5億ドルを突破したという。米CNBCの報道によれば、そのうち95%が再販によるものだという。売買によりどんどん取引価格が高騰しているのである。また、半分は米国以外の国からの売買だともしている。