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 米国でこれまでにない形態の女子プロスポーツ団体が本格稼働している。アスリートアンリミテッド(AU)だ。複数の競技を統合しているのが特徴で、2020年に活動を開始したソフトボールに、21年はバレーボールとラクロスが加わっている。

AUのWebページ。21年にバレーボールとラクロスが加わった。
AUのWebページ。21年にバレーボールとラクロスが加わった。
(図:AU)
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 一方、プロリーグとしての最大の特徴はいずれもチームスポーツながら、チームではなく選手個人に焦点を当てた運営形態になっていることだ。

 例えばソフトボールの場合、全体では米国代表や別のプロリーグ経験者など有力選手57人で構成されている。今シーズンは8月28日から1チーム毎週3試合、5週に渡っての開催となる。4チーム制だが、毎週独自スコアでの上位4選手がそれぞれのキャプテンとなり、所属選手からドラフトを行ってチームを編成し、試合を行う。

 スコアはチームの勝利数による勝利ポイント、安打、二塁打、本塁打などの打撃成績、投手ならば三振などで加点され、打たれれば減点される個人ポイント、さらに選手全員が自分以外の上位3人と思う選手に投票するMVPポイントという3種類のポイントの合計で計算される。全選手がランキングされる。あくまで選手のランキングが主であり、チームの順位表などは存在しない。これは基本的に残りの2競技でも同じである。

AUでの昨シーズンのソフトボールランキング
AUでの昨シーズンのソフトボールランキング
(図:AU)
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 開催地は1カ所での短期集中開催となっている。ソフトボールはイリノイ州シカゴ郊外ローズモントにあるスポーツ複合施設のパークウェイバンク・スポーツコンプレックスで、バレーボールはテキサス州ダラスのアリーナ、フェアパーク・コロッシアムで、ラクロスはメリーランド州ボイズのサッカー施設メリーランド・サッカープレックスでといった具合だ。チームの地元都市といった概念がないのと、コスト削減もあって元々1カ所集中開催が予定されていた。ただ昨年はコロナ禍によって多くのスポーツ興行が中止に追い込まれる中、この形態ではバブル方式の導入が容易だったことから予定通り最初のシーズンを開催できた幸運にも恵まれている。