PR
全4985文字

 スペースシャトルとファルコン9の飛行プロファイルを比較すると、スペースシャトルでファルコン9第1段に相当するのは、オービターというよりもむしろ固体ロケットブースター(SRB)の方だと分かる。SRBも分離後にパラシュートを開いて着水し、回収・再利用する。そこは共通だが、回収時の衝撃と回収環境が異なる。

無人船の甲板に着陸するファルコン9第1段。打ち上げ時に使うエンジンを着陸時にも使用し、グリッドフィンや着陸脚などの着陸専用装備は最小限となっている。(出所:SpaceX)
無人船の甲板に着陸するファルコン9第1段。打ち上げ時に使うエンジンを着陸時にも使用し、グリッドフィンや着陸脚などの着陸専用装備は最小限となっている。(出所:SpaceX)
[画像のクリックで拡大表示]

 SRBは、大きく先端部と固体推進剤を積める4つの部分(セグメント)に分解できる。各セグメントは内部に大量の固体推進剤を充填して燃焼させる構造なので、かなり丈夫な高張力鋼製だ。ただし、回収後は分解清掃し、ゆがみを調べて必要に応じて矯正する必要がある。搭載している電子機器も全部取り外し、衝撃で壊れていないか、海水に漬かっていないかといった点をチェックする。各セグメントは分解と検査、矯正、消耗部品の交換を受けた後に、固体推進剤を再充填して再び組み立てる。

 対してファルコン9第1段は、逆噴射と着陸脚で陸上、ないしは海上に展開したプラットホーム船の甲板に降りるので、着水時に受ける衝撃がない。当然海水に漬からないので海水による故障を考慮する必要もない。その分再打ち上げに向けた整備コストが軽減される。

この記事は有料会員限定です

日経クロステック有料会員になると…

専門雑誌8誌の記事が読み放題
注目テーマのデジタルムックが読める
雑誌PDFを月100pダウンロード

有料会員と登録会員の違い