米Microsoft(マイクロソフト)の日本法人である日本マイクロソフトは2022年1月11日、2画面スマートフォン「Surface Duo 2」の国内販売を開始した。韓国Samsung Electronics(サムスン電子)の「Galaxy Z」シリーズなど大画面を直接折り畳めるスマートフォンが急拡大する中、2つのディスプレーを組み合わせたSurface Duo 2に勝機はあるだろうか。
クラウドとの連携でビジネス活用を重視
パソコン向けOS「Windows」シリーズや各種クラウドサービスなどを提供する一方で、2020年にAndroid搭載の2画面デバイス「Surface Duo」を海外で販売し、驚きをもたらしたマイクロソフト。そのSurface Duoの後継モデルとなる「Surface Duo 2」が、2022年に入って日本でも販売されることとなった。
Surface Duo 2は「Android 11」を搭載したスマートフォン。一般的なハイエンドモデルと同等の高い性能を備えるが、大きな特徴はやはり5.8インチのディスプレーを2つ搭載しており、2つの画面を360度開閉して多様な使い方ができる点にある。
ただ2つの画面を合わせて1画面として使うより、それぞれの画面で異なるアプリを動作させることを重視しているようだ。特に重視されているのがマイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft 365」などとの連携であり、実際Surface Duo 2にはそれらと連携できる同社の関連アプリがあらかじめインストールされている。
例えば1つの画面で「Microsoft Teams」を使ってビデオ会議をしながら、もう1つ画面で「Microsoft Word」「Microsoft Excel」などで資料を参照したり、「Microsoft OneNote」でメモを取ったりするなどして、モバイル環境でも効率よく仕事をこなすことができる。マイクロソフトは現在クラウドサービスに力を入れているだけに、モバイルでもそれを有効活用してビジネスを快適にするために造られたデバイスといえる。
ただ初代Surface Duoがそうした用途を強く意識しスマートフォンとしての機能をそぎ落としていたのと比べると、Surface Duo 2はよりスマートフォンとしての利用を意識したデバイスへと変化している印象だ。そのことを象徴しているのがカメラで、Surface Duoは背面カメラが省略されていたのに対し、Surface Duo 2には背面カメラが3つも搭載されている。