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圧倒的コスパで支持を得たシャオミ、人気には環境変化も

 オッポと同様に国内で急速に台頭しているのが、同じ中国のシャオミだ。シャオミは参入から1年足らずでKDDIにスマホを供給したことで大きな注目を集めたが、2021年には税抜きで2万円を切る価格ながらFeliCaに対応した「Redmi Note 9T」をソフトバンク向けに提供。短期間のうちに大手2社への端末供給を実現した。

 SIMロックフリー市場においても、2020年にはミドルハイクラスのチップセットを搭載しながら2万円台の価格を実現した「Redmi Note 9S」を投入。2021年には1億800万画素のイメージセンサーを搭載したカメラや、ディスプレーのリフレッシュレート120Hz駆動など、ハイエンドに匹敵する機能を一部に備えながらも3万円台で購入できる「Redmi Note 10 Pro」を発売して話題になっている。圧倒的なコストパフォーマンスを武器に、短期間のうちに市場での存在感を大幅に高めているようだ。

「Redmi Note 10 Pro」は1億800万画素のイメージセンサーを搭載したカメラを含む4つのカメラと、リフレッシュレート120Hz駆動に対応した有機ELディスプレーなど、ハイエンドモデルに匹敵する機能を搭載する高いコストパフォーマンスで話題に
「Redmi Note 10 Pro」は1億800万画素のイメージセンサーを搭載したカメラを含む4つのカメラと、リフレッシュレート120Hz駆動に対応した有機ELディスプレーなど、ハイエンドモデルに匹敵する機能を搭載する高いコストパフォーマンスで話題に
出所:2021年3月31日に実施された新製品発表会のスクリーンショット
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 複数シリーズの展開で幅広い層の獲得を狙うオッポと、コストパフォーマンスを徹底的に追求するシャオミとでは、戦略が異なる部分も多い。だが現在のところ、両社が国内で狙っているターゲットはかなり近しいように見える。

 そのターゲットとなっているのは、スマホに高い性能と低価格を求める人たちだ。とりわけ2019年の電気通信事業法改正で、携帯大手の端末値引きに大幅な規制が入って以降、これまで大幅値引きでハイエンドモデルを購入していた人たちが低価格で高性能のスマホを求めるようになった。そこで両社は世界的に高いシェアを持つことを生かしたコスト競争力を武器に、そうしたユーザーへの訴求を強めているようだ。

 かつて、そうしたユーザーを獲得していたのはファーウェイ・テクノロジーズだった。同社は世界市場での高いシェアを生かしたコストパフォーマンスを武器として国内のSIMロックフリー市場で高いシェアを獲得。その実績を基に、2018年には携帯大手3社へのスマホ供給を実現するなど、現在のオッポやシャオミに近いポジションにあった。

 だが同社は2019年に米国からの制裁を受けて以降、スマホ事業の縮小を余儀なくされた。国内では2021年にスマホ新機種をまだ投入できていない。2社の急伸にはファーウェイ・テクノロジーズの事業縮小という外部要因も、少なからず影響しているといえよう。

コストパフォーマンスの高さを武器にSIMロックフリー市場で高いシェアを獲得し、携帯大手3社への端末供給も実現したファーウェイ・テクノロジーズだが、米国からの制裁が影響してか2020年を最後に国内ではスマホ新機種を投入していない。写真は新製品発表会で撮影したもの
コストパフォーマンスの高さを武器にSIMロックフリー市場で高いシェアを獲得し、携帯大手3社への端末供給も実現したファーウェイ・テクノロジーズだが、米国からの制裁が影響してか2020年を最後に国内ではスマホ新機種を投入していない。写真は新製品発表会で撮影したもの
撮影:佐野 正弘
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