PR

 楽天モバイルは2020年6月10日、自社オリジナルのスマートフォン「Rakuten Mini」の対応周波数を変更したと発表した。だが当初この変更を楽天モバイルは公表しておらず、事実上ユーザーからの指摘を受け変更を認めたことになる。楽天モバイルユーザーの実利用を考えればほとんど問題のない変更ではあるのだが、この対応からは楽天モバイルの携帯電話事業者としての姿勢に疑問を抱かざるを得ない。

ユーザーの指摘で発覚したRakuten Miniの周波数変更

 2020年4月に本格的な商用サービスを開始した楽天モバイル。同社はサービス開始に当たって、同社の回線に対応したいくつかのスマートフォンを提供しているのだが、中でも注目されたのは、同社オリジナルの「Rakuten Mini」である。

 改めてRakuten Miniについて簡単に説明しておこう。Rakuten Miniはディスプレーサイズが3.6インチと、非常にコンパクトなスマートフォン。FeliCaに対応しており「モバイルSuica」などの電子マネーが使える他、SIMカードスロットは備わっておらずeSIMにのみ対応しているのが大きな特徴となる。

楽天モバイルオリジナルの端末として販売され、人気となっているコンパクトなスマートフォン「Rakuten Mini」。写真は2020年1月23日の楽天モバイル「無料サポータープログラム」の拡大に関する記者発表会より(筆者撮影)
楽天モバイルオリジナルの端末として販売され、人気となっているコンパクトなスマートフォン「Rakuten Mini」。写真は2020年1月23日の楽天モバイル「無料サポータープログラム」の拡大に関する記者発表会より(筆者撮影)
[画像のクリックで拡大表示]

 Rakuten Miniは楽天モバイルオリジナルの端末であることに加え、最近では同社の回線契約を前提に、1円で販売されていたこともあって、楽天モバイルの中では人気端末となっているようだ。だが2020年6月に入って、そのRakuten Miniを巡って大きな騒動が起こったのである。きっかけはSNSなどで、利用者からRakuten Miniの4Gの対応周波数が公開されている情報と異なるのではないかという声が上がったことだ。

 Rakuten Miniは楽天が免許を獲得している1.8GHz帯(バンド3)や、KDDIのローミング用に用いている800MHz帯(バンド18)など自社サービスで利用する上で必要な帯域のほか、国内携帯大手3社が主要な帯域として用いている2GHz帯(バンド1)などに対応していた。だが最近販売されたRakuten Miniはバンド1に対応しておらず、主に米国で用いられている1.7GHz帯(バンド4)や800MHz帯(バンド5)に対応するなど、Web上で公開されているスペックとは異なっているというのだ。

 この件に関する問い合わせが多くあったためか、楽天モバイルは2020年6月10日にRakuten Miniの対応周波数に関するWebサイトでの情報が正しく変更されていなかったとして、後から出荷した端末の対応周波数変更を認めた。また6月11日には、4Gだけでなく3Gの対応周波数帯でも変更があったことを明らかにしている。

 ちなみに楽天モバイルが公開している情報を参照すると、対応周波数帯は1度ではなく2度変更されており、ロットによって対応周波数帯が異なる3種類のRakuten Miniが存在するようだ。