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 2021年7月末から8月半ばにかけて携帯電話4社が決算を発表。その中では2020年末から注目を集めていたオンライン専用プランの契約数も明らかにされた。NTTドコモの「ahamo」が180万契約を獲得し、携帯電話大手3社の同種プランの中ではトップの契約数を得た。その一方、KDDIとソフトバンクはサブブランドへの注力を図る。低価格サービスを巡る各社の戦略の違いと、今後の競争に与える影響を考えてみよう。

オンライン専用プランの契約数は「ahamo」がトップ

 2020年末にNTTドコモがahamoを発表して以降、大いに注目を集めてきた携帯大手のオンライン専用プラン。2020年3月より各社が順次サービスを開始して利用者も増えているが、その契約数と各社の優劣が徐々に明らかになってきた。

 それは2021年7月末から8月の半ばにかけて携帯各社が実施した決算説明会で、オンライン専用プランに関する言及があったためだ。各社が公表した内容によると、オンライン専用プランの中で最も契約数が多いのはNTTドコモの「ahamo」だとみられる。

 実際、2021年8月6日に実施されたNTTドコモの親会社である日本電信電話(NTT)の決算説明会で、代表取締役社長の澤田純氏はahamoの契約数が「直近で180万契約を超えた」と説明。NTTドコモは2021年5月12日に実施されたNTT決算発表時点で、既に100万契約を突破したことを明らかにしている。その後の3カ月で契約数を倍近く伸ばしていることから、好調を維持している様子がうかがえる。

NTTの澤田社長は2021年8月6日の決算会見で、NTTドコモのahamoの契約数が180万に達したことを明らかにしている
NTTの澤田社長は2021年8月6日の決算会見で、NTTドコモのahamoの契約数が180万に達したことを明らかにしている
(出所:NTT)
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 それに続くのがKDDIの「povo」である。2021年7月30日にKDDIが開催した決算説明会で代表取締役社長の高橋誠氏は、povoの契約数が「約100万」であることを明らかにしている。ただ高橋氏は、2021年5月14日に実施された前の決算説明会で、povoの契約数について「100万が見えてきた」と話していた。ahamoとは異なり、povoはこの3カ月で契約数の伸びが弱まっている様子がうかがえる。

 そして最も契約数が少なかったのが、オンライン専用プランの中では先陣を切ってスタートしたソフトバンクの「LINEMO」である。2021年8月4日に実施された同社の決算説明会において、代表取締役社長執行役員兼CEOの宮川潤一氏は、LINEMOの契約数に関して「50万に満たない」と回答、他の2社に大きく水をあけられたようだ。

 そうしたこともあってかソフトバンクは2021年7月15日、LINEMOの新プラン「ミニプラン」の提供を開始している。こちらは通信量が3GBと、従来プラン「スマホプラン」の20GBと比べかなり少ないが、その分価格は月額990円と、1000円を切る安さを実現。宮川氏はミニプランの提供を機として、料金面で再び攻めの姿勢を打ち出したいとしている。

携帯大手3社のオンライン専用プランでは最も契約数が少ないLINEMOだが、新たに小容量で1000円を切る低価格の「ミニプラン」を追加している。写真は2021年8月4日のソフトバンク決算説明会より(筆者撮影)
携帯大手3社のオンライン専用プランでは最も契約数が少ないLINEMOだが、新たに小容量で1000円を切る低価格の「ミニプラン」を追加している。写真は2021年8月4日のソフトバンク決算説明会より(筆者撮影)
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