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 NTTドコモは2021年10月7日、複数のMVNOと連携し「エコノミーMVNO」を展開すると発表した。サービス自体はMVNOが提供するものの、それをドコモショップで販売・サポートし、dポイントと連携できるようにする施策である。NTTドコモが手薄だった小容量・低価格プランの領域をカバーする狙いが強いが、その内容からは少なからず課題も見えてくる。

MVNOのサービスをドコモショップで販売

 ソフトバンクがLINEMOの「ミニプラン」を打ち出し、KDDIの「povo」が「povo 2.0」となって内容を大幅に変更して月額0円から利用できるようにするなど、ここ最近携帯電話各社が小容量・低価格のサービス強化を相次いで打ち出している。その一方で、この領域でなかなか動きを見せてこなかったのがNTTドコモだ。

 NTTドコモは2020年12月3日にオンライン専用プラン「ahamo」を発表した際、主としてデータ通信量3GB以下で低価格の「エコノミー」領域については、MVNOと連係して進めていくことを明らかにしていた。しかしそれからおよそ10カ月の間、NTTドコモからエコノミーに関する施策が打ち出されることはなかった。

 だが2021年10月7日、NTTドコモはようやくエコノミー領域をカバーする料金サービスの施策として「エコノミーMVNO」を発表した。エコノミーMVNOとはNTTドコモと連携し、低廉かつ小容量の料金プランを提供するMVNOを指す。当初エコノミーMVNOとして連携するのはNTTコミュニケーションズとフリービットの2社になるという。

NTTドコモが小容量・低価格の領域をカバーするべく新たに打ち出した「エコノミーMVNO」。NTTコミュニケーションズとフリービットが参入を表明している
NTTドコモが小容量・低価格の領域をカバーするべく新たに打ち出した「エコノミーMVNO」。NTTコミュニケーションズとフリービットが参入を表明している
(出所:NTTドコモ)
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 エコノミーMVNOは、サービスの提供主体がNTTドコモではなくMVNOになることから、NTTドコモの料金プラン利用者がエコノミーMVNOに移る際には番号ポータビリティー(MNP)による乗り換え手続きなどが求められ、異なるブランド間の移行にMNPが不要になった競合他社と比べると、むしろ手間がかかるように感じる。だがその負担を軽減するため、エコノミーMVNOはドコモショップでの契約やサポートを提供することが、大きな特徴の1つといえるだろう。

 実際ドコモショップでは、エコノミーMVNOの新規契約の受け付けや、MVNOのサービスを利用する上でハードルの1つとされるAPN(Access Point Name)の設定など初期設定のサポート、さらにはNTTドコモが販売するスマートフォンの購入や、スマートフォンの使い方を教える「ドコモスマホ教室」も無料で受講できるという。従来のNTTドコモユーザー向けのサポートとかなり近いレベルだと分かる。

エコノミーMVNOはドコモショップでの契約が可能なだけでなく、初期設定のサポートや端末の購入、さらには「ドコモスマホ教室」まで利用できるという
エコノミーMVNOはドコモショップでの契約が可能なだけでなく、初期設定のサポートや端末の購入、さらには「ドコモスマホ教室」まで利用できるという
(出所:NTTドコモ)
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 それに加えてエコノミーMVNOのサービスは「dポイント」と連携でき、利用料金に応じてdポイントがもらえたり、dポイントを使って料金を支払ったりもできるという。また契約情報などを管理する「マイページ」などの認証にも、dポイントの利用に必要な「dアカウント」を用いて、NTTドコモのサービス利用者が移行しても違和感なく利用できる仕組みが整えられるようだ。

エコノミーMVNOは「dポイント」の利用も可能。マイページなどの認証にも「dアカウント」を使うなど、ユーザーにとってNTTドコモの基盤をそのまま活用できるのもメリットだ
エコノミーMVNOは「dポイント」の利用も可能。マイページなどの認証にも「dアカウント」を使うなど、ユーザーにとってNTTドコモの基盤をそのまま活用できるのもメリットだ
(出所:NTTドコモ)
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