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 家電メーカーのバルミューダは2021年11月16日、同社初のスマートフォン「BALMUDA Phone」を発表した。コンパクトなサイズ感と独特のデザイン、ソフトウエアなどで強いこだわりを打ち出す一方、性能はミドルハイ相当ながら価格は10万円を超え、かなり高額なことから必ずしも好意的に受け止められたとは言い難い。こだわりも強いが課題も多いBALMUDA Phoneを、バルミューダはどうやって販売していくのだろうか。

バルミューダが発表した「BALMUDA Phone」。4.9インチという現在では非常にコンパクトなサイズ感だ。写真は2021年11月16日、BALMUDA The Store Aoyamaにて筆者撮影
バルミューダが発表した「BALMUDA Phone」。4.9インチという現在では非常にコンパクトなサイズ感だ。写真は2021年11月16日、BALMUDA The Store Aoyamaにて筆者撮影
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曲線を多用しコンパクトで持ちやすいデザイン

 2021年5月13日、5Gスマートフォンの開発に参入すると発表した家電メーカーのバルミューダ。製造は京セラに委託し、国内の携帯電話事業者としてはソフトバンクが独占的に取り扱うことも明らかにされ、発表時から高い関心を呼ぶこととなった。

 バルミューダは、独自の工夫やデザインと技術によって、通常の家電メーカーとは一線を画す家電を相次いで開発し、扇風機やトースター、電子レンジなど様々な家電でヒットを獲得していることで知られている。そのバルミューダがスマートフォンに参入するとあって、期待が高まっていた。

 そして2021年11月16日、バルミューダはついに発表会を開いて同社初のスマートフォン「BALMUDA Phone」を発表した。その内容はバルミューダらしく、通常のスマートフォンとは一線を画す内容であった。実際、BALMUDA Phoneのディスプレーサイズは4.9インチと、6インチを超える大画面が一般的となっているスマートフォンの中ではかなりコンパクトだ。

 BALMUDA Phoneは単にコンパクトというだけでなく、デザインにもかなり特徴がある。それは直線を排し、全面的に曲線を取り入れたデザインであること。手にしたときのフィット感が重視し、側面や背面に丸みを持たせている。あえて表現するならば、米Appleの初代「iPhone」や「iPhone 3G」に近い印象を受けるデザインだ。

BALMUDA Phoneの背面。手にフィットするよう背面にかなりの丸みがあるなど、曲線のみで構成されたデザインも大きな特徴となっている。写真は2021年11月16日、BALMUDA The Store Aoyamaにて筆者撮影
BALMUDA Phoneの背面。手にフィットするよう背面にかなりの丸みがあるなど、曲線のみで構成されたデザインも大きな特徴となっている。写真は2021年11月16日、BALMUDA The Store Aoyamaにて筆者撮影
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 同社の代表取締役社長 兼 チーフデザイナーである寺尾玄氏は、日常的に利用するスマートフォンを持ちやすくするため、直線をなくした有機的なデザインであるべきだと考え、様々な試行錯誤の結果、直線を廃したデザインに至ったとのこと。手で持つ部分だけでなく、ディスプレーにも曲線が取り入れられ、直線を徹底して排除したデザインとなっている。

 また背面の素材にも特殊な加工をし、革製品やジーンズなどのように経年劣化によって味わい深くなるよう仕上げているとのこと。長期間利用することを前提とした加工を施している点も、通常のスマートフォンにはない発想といえる。